個人事業主向けのキャッシュレス決済として、クレジットカード決済導入は顧客の利便性を高め、売上向上の機会を創出します。
しかし、多様なサービスの中から最適なものを選ぶには、手数料や導入コスト、入金サイクルなどを比較検討する必要があります。
この記事では、個人事業主がクレジット決済を導入する際のポイントや、店舗向け・オンライン向けのおすすめサービス、個人事業主向けのクレジットカード決済導入の流れまでを網羅的に解説します。
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個人事業主でもクレジットカード決済の導入はできる?
結論として、個人事業主でもクレジットカード決済導入は可能です。
近年、個人事業主向けに特化したサービスが増えており、法人に比べて手続きが煩雑だったり、審査が厳しかったりするという状況は改善されつつあります。
申し込みには本人確認書類や事業内容を証明する書類が必要となりますが、オンラインで手続きが完結するサービスも多く、以前よりも手軽にクレジットカード決済導入を実現できるようになりました。
クレジットカード決済の申し込みで提出が必要な書類
クレジットカード決済導入の申し込み時には、いくつかの書類提出が求められます。
一般的に必要となるのは、代表者の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)です。
加えて、事業の実態を確認するため、開業届や直近の確定申告書の控え、事業内容がわかるウェブサイトのURLや店舗の写真なども必要になります。
許認可が必要な業種の場合は、営業許可証や資格証明書の写しの提出を求められることもあります。
オンラインでのクレジットカード決済導入か、実店舗での導入かによっても必要書類が異なるため、事前に利用したいサービスの公式サイトで確認することが重要です。
導入審査でチェックされる主なポイント
クレジットカード決済導入にあたっては、決済代行会社およびカード会社による加盟店審査が行われます。
審査で主に見られるポイントは、事業内容が法律や公序良俗に反していないか、取り扱う商品やサービスが適切かという点です。
また、事業の実在性が確認できることも重要で、ウェブサイトや実店舗の有無、特定商取引法に基づく表記が適切にされているかなどがチェックされます。
過去に大きなトラブルを起こしていないかといった点も考慮される場合があります。
これらの基準をクリアすることが、クレジットカード決済導入の審査を通過するために不可欠となります。
個人事業主がクレジットカード決済を導入する2つの方法とは
個人事業主がクレジットカード決済導入を実現するには、主に2つの方法が存在します。
一つは各クレジットカード会社と直接契約を結ぶ方法、もう一つは決済代行サービスを利用する方法です。
特にリソースが限られることが多い個人事業主向けには、複数のカードブランドとの契約や管理を一元化できる決済代行サービスの利用が一般的であり、多くのメリットがあるため推奨されています。
クレジットカード会社と直接契約を結ぶ
クレジットカード決済導入の一つの方法として、VISA、Mastercard、JCBといった各カードブランドの運営会社と個別に直接契約を締結する方式があります。
この方法では、利用したいすべてのカード会社に対して、それぞれ申し込みと審査の手続きを行わなければなりません。
そのため、導入までに多くの手間と時間がかかる点が大きなデメリットです。
また、契約後は各社から別々に入金が行われ、手数料の明細も個別に管理する必要があるため、経理業務が煩雑化します。
これらの理由から、クレジットカード決済導入において、この方法を選択する個人事業主は少数派となっています。
決済代行サービスを利用して導入する
決済代行サービスは、事業者と複数のクレジットカード会社との間に立ち、契約や決済処理を仲介するサービスです。
このサービスを利用する場合、事業者は決済代行会社に一度申し込むだけで、提携しているすべてのカードブランドを一括で導入できます。
審査手続きも一本化され、入金も決済代行会社からまとめて行われるため、事務的な負担が大幅に軽減されます。
クレジットカード決済導入を迅速かつ効率的に進めたい事業者にとって、非常に利便性の高い方法と言えます。
近年では、多くの事業者がこの決済代行サービス経由でのクレジットカード決済導入を選択しています。
個人事業主には決済代行サービスの利用がおすすめな理由
個人事業主向けの方法として決済代行サービスの利用が推奨される理由は、その手軽さと管理の容易さにあります。
複数のカード会社との契約を個別に進める手間が省け、一度の申し込みで多様な決済手段に対応できる点は、多忙な個人事業主にとって大きなメリットです。
また、売上の入金管理も一本化されるため、経理業務の負担が軽減されます。
さらに、クレジットカードだけでなく、QRコード決済や電子マネーなど、他のキャッシュレス決済も同時に導入できるサービスが多く、顧客の多様なニーズに応えやすくなります。
これらの点から、個人事業主向けのクレジットカード決済導入においては、決済代行サービスの活用が最適な選択肢とされています。
失敗しない!個人事業主向けクレジットカード決済サービスの選び方
個人事業主向けのクレジット決済サービスを選ぶ際には、いくつかの重要な比較ポイントがあります。
初期費用や月額料金といった導入コスト、利益に直結する決済手数料、資金繰りに関わる入金サイクル、そして顧客の利便性を左右する対応決済種別や端末の機能性など、自社の事業形態や規模に合わせて総合的に判断することが、失敗しないサービス選びにつながります。
ポイント1:初期費用や月額料金など導入コストで選ぶ
クレジット決済サービスを選ぶ際、導入コストは重要な比較ポイントです。
サービスによっては、初期費用として加盟金や端末購入代金、さらに月額のシステム利用料が発生することがあります。
特に個人事業主の場合、事業開始当初は固定費をできるだけ抑えたいと考えるのが一般的です。
近年では、初期費用や月額料金が無料で、売上に応じた決済手数料のみで利用できるサービスが増加しています。
ただし、端末代金がキャンペーンによって実質無料になるケースや、有料プランでなければ利用できない機能もあるため、トータルでかかるコストを事前にしっかりと確認し、自身の事業規模に見合ったクレジット決済サービスを選ぶ必要があります。
ポイント2:利益に直結する決済手数料の安さを確認する
クレジット決済の手数料は、売上の一部から支払う変動費であり、事業の利益に直接影響を与えます。
手数料率は決済サービス会社や業種によって異なり、一般的には3%台前半が主流ですが、中には2%台のサービスも存在します。
一見わずかな差に思えるかもしれませんが、売上額が大きくなるほど手数料の総額も増えるため、長期的な視点で見ると収益に大きな影響を及ぼします。
特に、利益率が低い商材を扱っている場合、決済手数料の負担はより重くなります。
そのため、複数のクレジット決済サービスの手数料率を比較し、可能な限り低い料率のサービスを選ぶことがコスト削減の鍵となります。
ポイント3:売上の入金サイクルの早さで比較する
クレジット決済で得た売上は、即時に現金化されるわけではなく、定められたサイクルで振り込まれます。
この入金サイクルは、個人事業主の資金繰り、すなわちキャッシュフローに大きく影響します。
入金サイクルはサービスによって様々で、月に1回や2回が一般的ですが、中には最短で翌営業日に入金されるサービスもあります。
特に事業を立ち上げたばかりで手元資金に余裕がない場合、入金サイクルが早いことは安定した事業運営の助けとなります。
ただし、入金サイクルが早いプランは振込手数料が別途必要だったり、特定の金融機関の口座を指定する必要があったりする場合がありますので、クレジット決済サービスを選ぶ際は手数料とのバランスも考慮する必要があります。
ポイント4:対応可能なキャッシュレス決済の種類が豊富か確認する
現代の消費者はクレジットカード以外にも、PayPayなどのQRコード決済や、Suicaといった交通系電子マネーなど、多様なキャッシュレス決済手段を利用しています。
より多くの顧客の支払いニーズに応えるためには、幅広い決済方法に対応しているサービスを選ぶことが重要です。
対応できるキャッシュレス決済の種類が多ければ、支払い方法を理由に購入をためらう顧客を減らし、販売機会の損失を防ぐことができます。
特に、若年層や外国人観光客をターゲットにする場合、対応決済の豊富さは集客力に直結する要素です。
将来的な事業拡大も見据え、一つの端末で多くのキャッシュレス決済に対応できるサービスを選ぶことが望ましいです。
ポイント5:店舗の形態に合った決済端末を選ぶ
クレジット決済を実店舗で導入する場合、店舗のオペレーションに合った決済端末を選ぶことが重要です。
レジカウンターに常設するなら据え置き型、飲食店でのテーブル会計やイベントでの移動販売、訪問サービスなどを行うなら持ち運び可能なモバイル決済端末が適しています。
最近では、スマートフォンやタブレットに小型のカードリーダーを接続して利用するタイプも人気があり、省スペースかつ低コストで導入可能です。
また、レシートプリンターが内蔵されているかどうかも確認すべきポイントです。
自店の会計フローや利用シーンを具体的にイメージし、最も効率的に運用できるクレジット決済端末を提供しているサービスを選択します。
【店舗向け】個人事業主におすすめのクレジットカード決済サービスを徹底比較
実店舗を運営する個人事業主にとって、クレジット決済サービスの選択は非常に重要です。
資金繰りを安定させる入金サイクルの早さ、コストを抑えるための手数料の低さ、多様な顧客ニーズに応える決済方法の豊富さなど、重視するポイントは事業によって異なります。
ここでは、個人事業主向けの代表的なサービスを様々な角度から比較し、それぞれの特徴を紹介します。
翌日入金で資金繰りも安心!おすすめの決済サービス
個人事業主にとって、キャッシュフローの安定は事業継続の生命線です。
売上が最短翌日に入金される決済サービスは、日々の仕入れや経費の支払いをスムーズにし、資金繰りの不安を軽減します。
代表的なサービスとしては「Square」が挙げられ、三井住友銀行またはみずほ銀行の口座を指定すれば、決済の翌営業日に入金され、振込手数料も無料です。
また、「STORES決済」も手動入金を選択すれば最短翌々日に入金が可能です。
これらのサービスは、特に運転資金に余裕を持たせたい開業初期の個人事業主向けの選択肢として非常に有効です。
手数料が安くコストを抑えたい方におすすめの決済サービス
売上に応じて継続的に発生する決済手数料は、少しでも抑えたいコストです。業界最安水準の手数料を強みとするサービスを選ぶことは、利益を最大化するために重要です。
例えば、「Airペイ」の決済手数料は、主要なクレジットカードブランドで2.48%から3.24%と幅があり、電子マネーでは2.95%から3.24%です。QRコード決済においては、COIN+が0.99%(税抜)と低く設定されていますが、その他のQRコード決済は3.24%(税込)となります。
ただし、手数料率は決済ブランドや事業者の業種によって異なる場合があるため、自身のビジネスで主に利用されそうな決済手段の手数料をピンポイントで比較することが肝心です。長期的な視点で、トータルコストを削減したい個人事業主向けの選択肢となります。
30種類以上の決済方法に対応!おすすめの多機能決済サービス
多様化する顧客の支払いニーズに応えることは、販売機会の損失を防ぐ上で不可欠です。
クレジットカードはもちろん、国内外の主要なQRコード決済や電子マネーに幅広く対応できる多機能な決済サービスは、集客力を高める強力な武器になります。
例えば、「Airペイ」は80種類以上の決済方法に一台で対応可能であり、様々な顧客層を取り込めます。
また、「stera pack」も30種類以上の決済手段に対応しており、一台で多様なニーズをカバーできます。
特に、観光地や都心部で店舗を構える個人事業主向けには、決済手段の豊富さが大きなアドバンテージとなります。
持ち運び可能な端末で場所を選ばず使える決済サービス
店舗の形態や業種によっては、レジ以外の場所で決済が必要になる場面が多くあります。
飲食店でのテーブル会計、イベントや催事での出店、デリバリーや訪問サービスなど、場所を選ばずに決済できる持ち運び可能な端末は非常に便利です。
「Square」や「STORES決済」は、スマートフォンやタブレットと連携する小型のカードリーダーを提供しており、手軽にモバイル決済環境を構築できます。
また、Wi-Fiや4G回線に対応し、単体で決済が完結する高機能なモバイル端末もあります。
アクティブな事業展開を行う個人事業主向けのサービスと言えます。
POSレジと連携できるおすすめの決済サービス
決済端末とPOSレジを連携させることで、会計業務の大幅な効率化が図れます。
連携により、POSレジで入力した金額が自動で決済端末に反映されるため、金額の二度打ちが不要となり、入力ミスを防ぎます。
また、売上データが一元管理されるため、日々の売上分析や在庫管理も容易になります。
例えば、「Airペイ」は同社のPOSレジアプリ「Airレジ」と、「Square」は「SquarePOSレジ」とシームレスに連携し、会計から売上管理までをスムーズに行えます。
店舗運営全体の効率化を目指す個人事業主向けの選択肢として、POSレジ連携は非常に有効です。
【オンライン向け】個人事業主におすすめのクレジットカード決済サービス
オンラインショップやWebサービスを運営する個人事業主にとっても、クレジット決済の導入は不可欠です。
ECサイトへの組み込みやすさ、サブスクリプションなどの継続課金への対応、さらにはWebサイトがなくても利用できる手軽さなど、オンラインビジネス特有のニーズに応えるサービスを選ぶことが成功の鍵となります。
個人事業主向けのオンラインクレジット決済サービスを目的別に紹介します。
Webサイトがなくても始められるおすすめの決済サービス
専門的なECサイトを構築していなくても、オンラインでクレジット決済を導入する方法があります。
「Square請求書」や「STORES決済」の決済リンク機能は、個人事業主向けの便利なツールです。
これらのサービスでは、商品名と金額を入力するだけで決済用のURL(リンク)を簡単に作成できます。
そのリンクをメールやSNSのダイレクトメッセージで顧客に送ることで、相手はリンク先のページからクレジットカードで支払いができます。
コンサルティング料の請求や、SNSで販売するハンドメイド作品の決済など、多様なシーンで手軽に活用できるため、オンラインでの事業をスモールスタートしたい個人事業主向けに最適です。
サブスクリプション決済におすすめのサービス
オンラインスクールの月謝や定期的なサービスの提供料金など、毎月決まった金額を請求するサブスクリプションモデルのビジネスには、継続課金機能が必須です。
StripeやSquareは、この定期的な自動決済に強みを持つサービスとして知られています。
一度顧客にカード情報を登録してもらえば、設定したサイクルで自動的に決済処理が行われるため、請求漏れや入金確認の手間を大幅に削減できます。
顧客にとっても支払いの手間が省けるメリットがあります。
安定した収益モデルを構築したい個人事業主向けのビジネスにおいて、これらのサービスは非常に有効なツールとなります。
ECサイトでの利用におすすめの決済サービス
BASE、STORES、ShopifyといったECカートサービスを利用してオンラインストアを運営する場合、それらのプラットフォームと連携しやすい決済サービスを選ぶことが重要です。
多くのECカートは、独自の決済サービス(Shopifyペイメントなど)や、外部の決済サービスと簡単に連携できる仕組みを提供しています。
「Stripe」や「GMOイプシロン」などは、多くのECプラットフォームに対応しており、導入が比較的容易です。
セキュリティの高さや、決済画面のデザインをサイトに合わせられるか(埋め込み型かリンク型か)なども選定のポイントです。
個人事業主向けのECサイトでは、導入の手間と手数料のバランスが取れたサービスが選ばれる傾向にあります。
個人事業主がクレジットカード決済を導入する4つのメリット
個人事業主がクレジットカード決済導入を検討すべき理由は、単に支払い方法が増えるというだけではありません。
キャッシュレス層の取り込みによる集客効果、客単価の向上、現金管理の手間削減による業務効率化、そして社会的な信用の獲得といった、事業成長につながる複数のメリットが存在します。
個人事業主向けのこれらの利点を理解することは、導入を判断する上で重要です。
キャッシュレス派の顧客を取りこぼさず集客につながる
現代では、現金を持ち歩かず、支払いの大半をクレジットカードや電子マネーで行う消費者が増え続けています。
現金払いにしか対応していない場合、このような「キャッシュレス派」の顧客層をみすみす逃してしまうことになります。
特に、高額な商品を扱う店舗や、若年層がターゲットのビジネス、さらには外国人観光客の利用が見込まれるエリアでは、キャッシュレス決済への対応は必須と言えます。
多様な支払い手段を用意することで、幅広い顧客の利便性を高め、来店や購入の機会損失を防ぎ、結果として集客力の向上に直結します。
高額商品が売れやすくなり客単価の向上が期待できる
クレジットカード決済導入は、顧客一人あたりの購入金額、すなわち客単価の向上に貢献します。
顧客は購入時に手持ちの現金の額を気にする必要がなくなるため、高額な商品やサービスに対しても心理的な抵抗が薄れ、購入決断をしやすくなります。
また、当初予定していなかった商品を追加で購入する「ついで買い」も促進されやすくなります。
分割払いやリボ払いに対応していれば、さらに高額な商品でも手が届きやすくなり、販売機会が拡大します。
このように、クレジットカード決済導入は、売上を直接的に押し上げる効果が期待できます。
現金管理の手間が省けレジ会計業務が効率化する
クレジットカード決済導入は、日々の業務効率を大幅に改善します。
現金を取り扱う場合、釣り銭の準備や受け渡し、レジ締め後の売上金の計算、銀行への入金作業など、多くの手間と時間が必要です。
また、計算ミスや盗難、紛失といったリスクも常に伴います。
キャッシュレス決済の比率が高まることで、これらの現金管理業務が削減され、会計もスピーディーになります。
レジの混雑緩和にもつながり、創出された時間を顧客へのサービス向上など、より付加価値の高い業務に充てることが可能になります。
この業務効率化は、クレジットカード決済導入がもたらす大きなメリットです。
店舗の信頼性が高まり顧客満足度が向上する
クレジットカード決済導入には、店舗や事業そのものの信頼性を高める効果もあります。
クレジットカード決済の加盟店になるためには、カード会社や決済代行会社の審査を通過する必要があり、これは事業が一定の基準を満たしていることの証左となります。
顧客に対して、安心して取引ができる事業者であるという印象を与えることができます。
また、多様な決済方法を用意していることは、顧客の利便性を重視する姿勢の表れでもあります。
スムーズで快適な支払い体験は顧客満足度を高め、リピート利用にもつながる重要な要素です。
知っておきたいクレジットカード決済導入の3つのデメリット
クレジットカード決済導入には数多くのメリットがある一方で、無視できないデメリットも存在します。
売上に対して必ず発生する決済手数料、現金化までに時間を要する入金サイクル、そしてサービスによっては必要となる初期費用や端末代金が主なものです。
これらのコストや注意点を事前に理解し、事業計画に織り込むことが、クレジットカード決済導入を成功させるための鍵となります。
売上に対して決済手数料の負担が発生する
クレジットカード決済導入における最大のデメリットは、売上の一部を決済手数料として支払う必要がある点です。
この手数料は、現金取引では発生しないコストであり、その料率は決済サービスや業種によって異なりますが、おおむね売上金額の3%前後が一般的です。
売上が増えれば増えるほど、手数料の支払い総額も増加するため、利益を圧迫する要因となり得ます。
特に利益率の低いビジネスを営んでいる場合、この手数料負担は経営に大きな影響を与える可能性があります。
クレジットカード決済導入の際は、手数料率を十分に比較検討する必要があります。
売上が入金されるまでにタイムラグがある
クレジットカード決済導入後、顧客が支払った代金はすぐには事業者の手元に入りません。
決済代行会社を通じて、定められた入金日にまとめて振り込まれるため、決済日から入金日までにはタイムラグが生じます。
この入金サイクルはサービスによって異なり、月に1回から、最短で翌日入金まで様々です。
入金までの期間が長いと、その間の仕入れ費用や経費の支払いに充てる現金が不足し、資金繰りが悪化するリスクがあります。
特に事業立ち上げ期など、キャッシュフローに余裕がない段階でのクレジットカード決済導入では、入金サイクルの早さが重要な選択基準となります。
導入時に初期費用や端末代金がかかる場合がある
クレジットカード決済導入にあたり、初期費用が発生する場合があります。
具体的には、加盟金や月額のシステム利用料、そして店舗で利用する決済端末の購入費用などが挙げられます。
近年では、多くのサービスが初期費用・月額費用無料で提供されていますが、すべてのサービスがそうではありません。
また、決済端末についても、キャンペーンで無料になることもあれば、数万円程度の購入費用が必要になることもあります。
導入を決める前には、どのような費用が、いつ、どれくらい発生するのかを詳細に確認し、クレジットカード決済導入の総コストを把握しておくことが不可欠です。
クレジットカード決済を導入するまでの流れを4ステップで解説
クレジットカード決済導入を検討し始めてから、実際に利用を開始するまでのプロセスは、概ね4つのステップに分けることができます。
まず導入したいサービスに申し込み、次に加盟店審査を受けます。
審査通過後、決済端末の設定などを行い、利用開始となります。
この一連の流れを事前に把握しておくことで、クレジットカード決済導入を計画的かつスムーズに進めることができます。
ステップ1:導入したい決済代行サービスに申し込む
クレジットカード決済導入の第一歩は、自社の事業に最適な決済代行サービスを選び、申し込むことから始まります。
各サービスの公式サイトにある申込フォームに、事業者名、代表者情報、事業内容、売上金の入金口座といった必要事項を入力します。
申し込み手続きにかかる時間は、利用する決済代行サービスによって異なります。Squareのような一部のサービスでは数分でオンライン申し込みが完了する場合もありますが、多くの場合は数日かかります。申し込み後には審査があり、審査期間を含めると、利用開始までには最短で数日、通常は1週間から1ヶ月程度かかることが一般的です。サービスによっては、1ヶ月半から2ヶ月程度かかる場合もあります。
申し込みが受け付けられると、決済代行会社から確認の連絡や、次のステップである審査に必要な書類に関する案内がメールなどで届きます。この段階で、クレジットカード決済導入に向けた具体的なプロセスがスタートします。
ステップ2:申込情報を元に行われる加盟店審査を受ける
申し込みが完了すると、決済代行会社と提携カード会社による加盟店審査が行われます。
この審査は、クレジットカード決済導入において避けては通れないプロセスです。
審査では、提出された申込情報や書類に基づき、事業が実在するか、法令を遵守しているか、取り扱う商品やサービスが決済を提供するのに適切かなどが総合的に判断されます。
特にオンライン事業の場合は、ウェブサイトに特定商取引法に基づく表記が正しく記載されているかが厳しくチェックされます。
審査期間はサービスや申込内容によって異なりますが、通常は数営業日から数週間程度を要します。
ステップ3:審査通過後に決済端末を受け取り初期設定を行う
無事に加盟店審査を通過すると、決済代行会社からその旨の通知が届き、正式に契約が成立します。
実店舗でクレジットカード決済導入を行う場合は、このタイミングで決済端末が発送されます。
端末が届いたら、同封されているマニュアルに従って初期設定作業を行います。
主な設定内容は、店舗のWi-Fiへの接続や、スマートフォンやタブレットの専用アプリとのペアリングなどです。
通常、この設定は簡単に行えるように設計されています。
このステップが完了すれば、クレジットカード決済導入のための物理的な準備は整ったことになります。
ステップ4:クレジットカード決済の利用を開始する
決済端末の初期設定が完了し、システム的に利用可能な状態になれば、いよいよ店舗でのクレジットカード決済の受付をスタートできます。
利用開始前には、スタッフ向けに端末の操作方法やトラブル時の対応について簡単な研修を行っておくと、当日のオペレーションがスムーズになります。
また、店舗の入り口やレジ周りに、利用可能なカードブランドのロゴマーク(アクセプタンスマーク)をステッカーなどで掲示することも重要です。
これにより、顧客に対してクレジットカード決済が利用できることを明確に伝え、利用を促進できます。
これでクレジットカード決済導入の一連の手続きは完了です。
個人事業主のクレジットカード決済導入に関するよくある質問
個人事業主がクレジットカード決済導入を考える際には、費用や審査、経理処理など、様々な疑問が生じるものです。
ここでは、特に多くの個人事業主の方が抱きがちな質問をピックアップし、分かりやすく回答します。
これらのQ&Aを通じて、クレジットカード決済導入に関する不安を解消し、安心して導入準備を進めるための情報を提供します。
審査なしでクレジットカード決済を導入することは可能?
いいえ、審査なしでクレジットカード決済導入をすることはできません。
クレジットカード決済は、顧客が商品やサービスを受け取った後に代金を支払う「信用取引」です。
カード会社や決済代行会社は、万が一事業者が倒産した場合などに代金を回収できないリスクを負うため、加盟店が信頼できる事業者であるかを事前に確認する必要があります。
この確認プロセスが加盟店審査です。
そのため、どのようなサービスを利用する場合でも、事業内容や取り扱い商材に関する審査は必ず行われます。
クレジットカード決済導入において、審査は必須のステップとなります。
クレジットカード決済の手数料は経費にできる?
クレジット決済の際に発生する決済手数料は、事業を運営する上で必要な経費として計上することが可能です。
会計処理上の勘定科目は、一般的に「支払手数料」として処理します。
この手数料は、確定申告の際に経費として申告することで、課税所得額を減らし、結果として所得税や住民税の節税につながります。
各決済サービスの管理画面からは、手数料の金額が記載された明細書やレポートをダウンロードできるため、それを基に正確な経理処理を行います。
クレジット決済を導入した際は、手数料を経費として忘れずに計上することが重要です。
サービスの解約時に違約金は発生する?
サービスの解約時に違約金が発生するかどうかは、契約するクレジット決済サービスによって異なります。
SquareやSTORES決済といった多くのモバイル決済サービスでは、最低契約期間の定めがなく、いつでも無料で解約することが可能です。
これにより、事業の状況に応じて柔軟に利用を停止できます。
一方で、一部のサービスやプランでは、1年程度の最低利用期間が設定されており、期間内に解約すると違約金や手数料が請求される場合があります。
特に、決済端末を割安で購入できるキャンペーンなどを利用した場合は注意が必要です。
契約前に、解約条件について利用規約をしっかりと確認しておくべきです。
まとめ
個人事業主がクレジットカード決済導入を行うことは、販売機会の拡大や業務効率化に直結し、事業成長の重要な一手となります。
導入方法としては、手続きが簡単で管理も容易な決済代行サービスの利用が個人事業主向けには一般的です。
サービス選定においては、決済手数料、入金サイクル、対応する決済ブランドの種類、端末の機能性などを、自らの事業内容と照らし合わせて総合的に比較することが求められます。
本記事で紹介した選び方のポイントやおすすめサービスを参考に、自身のビジネスに最適なクレジットカード決済導入を実現してください。
