Canvaのデータを印刷する方法と注意点を解説

Canvaで作成したデザインのデータを綺麗に印刷したい場合、いくつかの方法と注意点があります。
この記事では、Canvaから印刷をしたいと考えている初心者の方に向けて、デザインの画像を高品質に仕上げるためのデータ作成手順や、目的に合わせたおすすめの印刷方法を解説します。
自宅での印刷から専門業者への依頼まで、それぞれの方法を比較し、Canvaのデータを失敗なく形にするためのポイントを紹介します。

目次

Canva(キャンバ)

Canva(キャンバ)

簡単操作で誰でもあらゆるデザインを作成できるビジネス版「Canva」
豊富なテンプレートや素材が用意されているため、ドラッグ&ドロップで誰でも簡単に
プロクオリティのプレゼンテーション、動画、ポスター、メニューなどあらゆるものをデザインできます。

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まずは確認!Canvaで印刷用データを作成する3つのステップ

Canvaで作成したデザインを綺麗に印刷するためには、データ作成の段階で適切な設定を行うことが不可欠です。
Webで見るだけの場合とは異なり、印刷データには特有のルールが存在します。
これから紹介する3つの基本的な手順を踏むことで、印刷後の画質の低下やサイズ違いといった失敗を防げます。
この設定を事前に行うことで、スムーズな入稿と高品質な仕上がりにつながります。

①印刷に適した画像サイズ・解像度になっているか確認する

印刷物の品質は、元のデータのサイズと解像度に大きく左右されます。
Webサイトで使われる画像の解像度は72dpiが一般的ですが、印刷には300〜350dpi程度の高解像度が推奨されます。
Canvaで新しいデザインを作成する際は、単位をピクセル(px)ではなく、ミリメートル(mm)やセンチメートル(cm)で指定し、実際の仕上がりサイズで作成を開始することが重要です。
解像度が低い画像を引き伸ばして使用すると、印刷時に文字や写真がぼやけたり、ギザギザになったりする原因となるため、使用する素材のサイズと解像度には注意が必要です。

②印刷のズレを防ぐ「塗りたし」と「トリムマーク」を設定する

フチなし印刷を綺麗に仕上げるためには、「塗りたし」と「トリムマーク」の設定が欠かせません。
印刷会社では大きな紙に印刷してから指定サイズに断裁するため、わずかなズレが生じると紙の白いフチが見えてしまうことがあります。
これを防ぐため、仕上がりサイズの外側3mmまで背景や画像を広げておく設定が「塗りたし」です。
デザインが切れることを防ぎ、見切れなく仕上げられます。
データを保存する際に「トリムマーク(トンボ)」を追加すると、断裁位置が明確になります。
フチなしのデザインや、仕上がりサイズの端まで色や写真がある場合は、この設定を行うことで意図しない余白を防ぐことができます。

③最適なファイル形式「PDF(印刷)」でデータを保存する

Canvaで作成したデザインデータは、印刷に適したファイル形式で保存する必要があります。
印刷会社への入稿には、高解像度を維持でき、レイアウト崩れが起きにくい「PDF(印刷)」形式が最適です。
Canvaの編集画面右上にある「共有」ボタンから「ダウンロード」を選択し、ファイル形式の一覧から「PDF(印刷)」を選びます。
この形式でデータをダウンロードし保存することで、文字や画像が劣化しにくく、意図した通りのデザインで印刷されやすくなります。
商用印刷用のPDFとして、この保存形式の利用が推奨されます。


Canvaのデザインを印刷する4つの主な方法

Canvaで作成したデザインを印刷するとき、いくつかの選択肢があります。
手軽に自分で試す方法から、高品質な仕上がりを求めるプロフェッショナルな方法まで、目的や予算に応じて最適な手段は異なります。
ここでは、実際にデザインをそのまま印刷してみた場合を想定し、代表的な4つの印刷方法の特徴と手順を解説します。
それぞれのメリット・デメリットを理解し、状況に合った方法を選びましょう。

手軽さが魅力!自宅のプリンターで印刷する

最も手軽な方法は、自宅にあるプリンターや家庭用コピー機で印刷することです。データが完成したらすぐに形にできるため、急いでいる場合や試し刷りに適しています。
A4サイズの用紙に複数のデザインを並べるレイアウトも、Canvaのデータ作成やプリンターの設定で対応可能です。機種によっては両面印刷も行えます。

現在の家庭用インクジェットプリンターには、写真も文字もきれいに印刷できる6色ハイブリッドインクを搭載した高画質モデルや、色の再現性が高く黒濃度も向上した製品が多く販売されており、解像度も高いものがほとんどです。
また、多くの家庭用プリンターがフチなし印刷に対応しています。しかし、使用する用紙の種類やサイズ、画像やデザインのデータと用紙サイズの縦横比によってはフチなし印刷ができない場合や、設定が必要な場合もあります。
最終的な仕上がりの質を重視する場合は、プリンターの性能や設定を確認することが重要です。自宅での印刷は、個人的な利用や確認用として活用するのが良いでしょう。

外出先でも安心!コンビニのマルチコピー機で印刷する

自宅にプリンターがない場合や、外出先で急に印刷が必要になった際には、コンビニのマルチコピー機が便利です。
セブン-イレブンやローソンといった主要なコンビニ店舗には、ネットワークプリントに対応したコピー機が設置されています。
事前に専用アプリやウェブサイトからデータを登録しておけば、店内の端末で簡単に印刷できます。
USBメモリに保存したデータを持ち込む方法もあります。
iPhoneなどのスマートフォンからも手軽に操作できるため、多くの店舗で利用可能です。
コンビニのコピー機は高性能なレーザープリンターであることが多く、家庭用プリンターよりも鮮明な仕上がりが期待できるのも魅力の一つです。

高品質・大量印刷なら専門のネット印刷サービス

名刺やチラシなど、高品質な印刷物を大量に必要とする場合は、専門のネット印刷サービスの利用が最適です。
ラクスルをはじめとする多くの印刷会社では、Canvaで作成したデータを入稿して印刷を依頼できます。
ネット印刷業者はプロ用の機材を使用するため、色の再現性が高く、仕上がりの質も安定しています。
発注部数が多くなるほど1枚あたりの単価が安くなるため、大量印刷のコストパフォーマンスに優れています。
注文から配送までの期間(納期)は、選択する営業日プランによって変動し、急ぎの場合は短い納期を選ぶことも可能です。
Webサイトから簡単に見積もりや発注ができます。

データ入稿不要!Canva公式の印刷サービスを利用する

Canvaには、デザイン作成から印刷注文までをシームレスに行える公式の印刷サービス「CanvaPrint」があります。
このサービスの最大の利点は、データを入稿する手間が一切かからないことです。
デザイン編集画面から直接「デザインを印刷」ボタンを押し、用紙の種類や枚数などの印刷オプションを選択するだけで注文が完了します。
支払い方法はクレジットカードなどに対応しており、支払い手続きも簡単です。
Tシャツやマグカップ、ポスターなど多様な製品に対応しているため、様々な用途で活用できます。
事前に他のユーザーのレビューを確認することも可能で、手軽にプロ品質の印刷物を注文したい場合におすすめです。


もっと綺麗に!Canvaで印刷する際の品質を高める設定

Canvaで作成したデザインを印刷する際、いくつかの設定を見直すだけで仕上がりの品質を格段に向上させられます。
単にデータを保存して印刷するだけでなく、色の表現方法やフォントの扱いなど、印刷特有のポイントを理解することが重要です。
ここでは、より高画質で美しい印刷を実現するための専門的な設定について解説します。
適切な用紙の選択と併せて、これらの設定を行うことで、印刷の質を最大限に引き出せます。

色味の変化を抑えるカラープロファイル「CMYK」とは?

パソコンやスマートフォンのモニターで見る色は「RGB(光の三原色)」で表現されていますが、印刷物は「CMYK(色の三原色+黒)」のインクを混ぜ合わせて色を再現します。
この表現方法の違いから、画面上の色と印刷後の色には差異が生じることがあります。
特に鮮やかな色はくすんで見える傾向があります。
この色味の変化を最小限に抑えるため、印刷データはCMYKカラーで作成するのが基本です。
CanvaPro(有料版)では、データをダウンロードする際にカラープロファイルを「CMYK」に設定する機能があります。
この設定を行うことで、画面で見たイメージに近い色での印刷が期待でき、カラーの再現性を重視する場合に不可欠な工程となります。

文字化けを防ぐためのPDFフラット化の重要性

Canvaのデザインで使用したフォントが、印刷を依頼した先の印刷会社のパソコンにインストールされていない場合、意図しない別のフォントに置き換わってしまい、文字化けやレイアウト崩れが発生する可能性があります。
このトラブルを防ぐために有効なのが「PDFのフラット化」です。
データをダウンロードする際にこのオプションを選択すると、テキストや画像などのすべてのデザイン要素が1枚の画像データに統合されます。
これにより、フォント情報がデータ内に埋め込まれ、どの環境でファイルを開いても元のデザインが維持されます。
文字やフォントサイズを正確に再現するために、特に印刷会社へ入稿する際には重要な設定です。

保存前に必ず最終データのプレビューを確認しよう

データを保存して入稿する前の最終確認は、印刷の失敗を防ぐ上で非常に重要です。
Canvaの編集画面では問題ないように見えても、塗りたしやトリムマークの設定が反映されていなかったり、重要な文字やロゴが断裁されるギリギリの位置にあったりすることがあります。
ダウンロード時にプレビュー機能やPDFデータを開いて、仕上がり範囲を示すガイド線の内側にすべての要素が収まっているかを確認しましょう。
また、画像の解像度が低く、小さい画像を引き伸ばしていないか、デザイン全体の向きは正しいかといった基本的な項目も再チェックすることが大切です。
この一手間が、予期せぬ印刷ミスを防ぎます。


Canvaの印刷についてよくある質問

Canvaを使って初めて印刷を行う際には、様々な疑問や不安が生じることがあります。
「このデータで本当に綺麗に印刷できるのか」「操作方法がわからない」といった問題に直面することも少なくありません。
ここでは、Canvaの印刷に関して初心者が抱きやすいよくある質問とその回答をまとめました。
これらの情報を参考にすることで、印刷時のトラブルを未然に防ぎ、スムーズに作業を進めることができます。

Canvaではどんな種類の印刷物を作成できますか?

Canvaでは多彩な種類の印刷物を作成できます。
豊富なテンプレートが用意されており、ビジネス用途では名刺、チラシ、フライヤー、パンフレット、ポスターなどが人気です。
個人利用では、写真入りのオリジナルカード、年賀状、ステッカーなども手軽にデザインできます。
さらに、複数のページをまとめた中綴じの冊子やカタログの製本データ作成にも対応しています。
Canva公式の印刷サービスを利用すれば、Tシャツやマグカップ、トートバッグといったグッズ制作も可能です。
これらの印刷できるものを活用することで、デザインの幅が大きく広がります。

スマートフォンからでも印刷データを作成・注文できますか?

はい、スマートフォンからでも印刷データの作成や注文は可能です。
Canvaは専用のスマホアプリを提供しており、PC版とほぼ同じ機能を使って、いつでもどこでもデザイン作業ができます。
作成したデータはスマホ内に保存したり、クラウドストレージにアップロードしたりして、コンビニのネットプリントサービスに登録することもできます。
また、Canva公式の印刷サービスもアプリから直接注文手続きを進められます。
Macユーザーも同様に、ブラウザやデスクトップアプリからすべての機能を利用でき、デバイスを問わずスムーズな印刷データ作成と注文が実現します。

印刷コストを安く抑える方法はありますか?

印刷コストを抑える方法は、印刷する枚数や求める品質によって異なります。
数枚程度の試し刷りであれば、自宅のプリンターやコンビニプリントを利用するのが1枚あたりの価格を抑えるのに有効です。
一方、数十枚以上のまとまった枚数を印刷する場合は、ネット印刷会社に発注する方が割安になることがほとんどです。
多くの業者では、枚数が増えるほど単価が下がる割引制度や、納期を長く設定することで価格が安くなるプランを提供しています。
Canvaの無料プランでも高品質なデータは作成可能ですが、有料機能が必要な場合は期間を限定して利用するのも一つの手です。
クーポンなどを活用して賢く発注しましょう。


まとめ

Canvaで作成したデザインを綺麗に印刷するためには、まずデータ作成段階でサイズや解像度、塗りたしといった基本設定を正しく行うことが重要です。
その上で、印刷方法は目的に応じて使い分けるのがおすすめです。
少部数の確認であれば自宅やコンビニ、品質とコストを両立させたい大量印刷ならネット印刷、手軽さを最優先するならCanva公式の印刷サービスが適しています。
これらのポイントを理解し、適切な手順を踏むことで、初心者でもイメージ通りの印刷物を作成することが可能です。

Canva(キャンバ)

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