Microsoft Copilotは、無料で利用できる高機能なAIアシスタントです。
この記事では、Copilot無料版で具体的にどのようなことができるのか、有料版との違いは何か、そして効果的な使い方について網羅的に解説します。
Copilotは最新情報に基づいた回答や画像生成、文章作成など多彩な機能を備えており、その基本的な使い方を理解することで、日々の作業効率を大きく向上させることが可能です。
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Microsoft Copilotとは?無料で始められる高機能なAIアシスタント
Microsoft Copilotは、マイクロソフト社が提供する生成AIサービスです。OpenAI社のGPTモデルを基盤としており、ユーザーの質問や指示に対して人間のように自然な対話(チャット)形式で応答します。文章作成やアイデア出し、画像生成などの機能も備わっています。
Copilotの無料版では、OpenAIのGPT-4oやGPT-4 Turboといった高性能な言語モデルが利用可能です。ただし、無料版でのGPT-4oの利用には回数制限が設けられている場合があります。より高度な機能やOfficeアプリとの連携、優先的なアクセスなどを求める場合は、有料版のCopilot ProやMicrosoft 365 Copilotの利用が推奨されます。Copilotは常に新しいWeb情報にアクセスできるため、最新の情報に基づいた回答を得られる点が大きな特徴です。
Copilot無料版でできる7つのこと
Copilot無料版は、無料で利用できるにもかかわらず、非常に多くの便利な機能を搭載しています。
最新情報を反映した回答の作成から、高品質な画像生成、長文の要約、翻訳、プログラミング支援まで、その活用方法は多岐にわたります。
ここでは、具体的な活用事例を交えながら、Copilot無料版の主要な機能を7つ紹介します。
これらの機能を理解し、自身の目的に合わせて活用することで、様々な作業の効率化が期待できます。
最新のWeb情報を反映した回答を作成できる
CopilotはMicrosoftの検索エンジン「Bing」の技術と統合されており、常に最新のweb情報にアクセスして回答を生成する能力を持っています。
一般的なAIチャットが学習データ時点までの情報しか持たないのに対し、Copilotはリアルタイムの出来事や最新のトレンドに関する質問にも的確に答えることが可能です。
例えば、「昨日の主要なニュースを要約して」といった指示や、「新しく発売されたスマートフォンのスペックを比較して」などのリクエストにも対応できます。
この機能により、webでの情報収集にかかる時間を大幅に短縮し、効率的なリサーチを実現します。
高クオリティな画像を無料で生成できる(DALL-E 3搭載)
Copilot無料版には、OpenAIの高性能な画像生成AI「DALL-E3」が搭載されています。
これにより、ユーザーはテキストで指示を与えるだけで、プロが作成したような高品質な画像を無料で生成することが可能です。
例えば、プレゼンテーションで使うスライド作成の際に、「近未来の都市を描いたイラスト」といった抽象的な要望から具体的なイメージ画像を創出できます。
ビジネス向けの資料作成で、内容に合った挿絵やアイコンを即座に用意できるため、表現の幅が広がり、資料全体のクオリティ向上に役立ちます。
WebサイトやPDFなど長文の要約を依頼できる
Copilotは、指定したWebページのURLや、ファイル添付機能を用いてアップロードしたPDF、Word文書などの内容を瞬時に読み取り、その要点を簡潔に要約する機能を持っています。
長大なレポートや専門的な記事を読む時間がない場合でも、この要約機能を使えば、全体の概要や重要なポイントを素早く把握することが可能です。
ファイル添付によってローカルのドキュメントを扱えるため、情報収集や資料の事前確認といった作業の効率を劇的に改善します。
要約の形式も、箇条書きや段落形式など、目的に合わせて指定できます。
日本語から英語への翻訳もおまかせ
Copilotは、非常に高精度な翻訳機能を備えています。
日本語で入力した文章を自然な英語に翻訳したり、その逆を行ったりすることが可能です。
単語を機械的に置き換えるだけでなく、文脈全体を理解して適切な表現を選ぶため、従来の翻訳ツールよりも質の高い訳を生成します。
海外の取引先へのメール作成や、英語の論文を読む際の補助として活用できます。
例えば、日本語で作成した丁寧なビジネスメールの下書きを、そのまま自然な英語の文章に翻訳させるといった使い方ができ、言語の壁を感じさせないスムーズなコミュニケーションを支援します。
ビジネスメールやブログ記事の文章を作成できる
Copilotは、様々な種類の文章作成を支援する強力なツールです。
ビジネスシーンにおける丁寧なメールの作成、集客を目的としたブログ記事の執筆、社内向けの企画書の草案など、目的と要点を伝えるだけで適切な文章を生成します。
生成されたテキストはWordにコピーして編集したり、Outlookで直接送信したりと、シームレスに活用できます。
文章のトーンを「フォーマルに」や「親しみやすく」のように指定することも可能で、ゼロから文章を考える手間を省き、作成時間を大幅に短縮させます。
アイデア出しから清書まで、文章作成のあらゆる段階で頼りになる存在です。
プログラミングコードの生成やデバッグを支援してくれる
Copilotは、ソフトウェア開発者やプログラマーにとっても非常に有用なアシスタントです。
Python、JavaScript、C#など多岐にわたるプログラミング言語に対応し、「特定の機能を持つ関数を作成して」といった自然言語での指示からコードを生成します。
また、既存のコードに存在するエラーの原因を特定し、修正案を提示するデバッグ支援も行います。
さらに、開発したプログラムが正しく動作するかを確認するためのテストコードを自動で生成させることもでき、開発プロセスの効率化とコードの品質向上に大きく貢献します。
スマホアプリ版なら音声入力にも対応
CopilotはPCだけでなく、専用のスマホアプリも提供されており、これにより場所を選ばずにAIアシスタント機能を利用できます。
このCopilotアプリの特筆すべき点は、音声入力に対応していることです。
移動中や手がふさがっている状況でも、スマホのマイクに向かって話しかけるだけで質問や指示を伝えられます。
例えば、歩きながらアイデアを音声でメモしたり、料理中にレシピを検索したりといった活用が可能です。
テキスト入力の手間が省けるため、より直感的かつスピーディーに操作でき、日常生活の様々な場面でCopilotの利便性を実感できます。
Copilot無料版と有料版(Copilot Pro)の主な違いを比較
Copilotには無料で利用できるプランの他に、月額料金制の有料プラン「CopilotPro」も存在します。
無料版でも多くの機能を利用できますが、有料版ではさらに高度な機能や快適な利用環境が提供されます。
ここでは、Copilot無料版と有料版の間にどのような違いがあるのかを具体的に比較し、それぞれのプランがどのようなユーザーに適しているのかを明らかにします。
この違いを理解することで、自身のニーズに合ったプランを選択する際の判断材料となります。
Microsoft 365(Office)アプリと連携できるか
無料版と有料版の最も決定的な違いは、Microsoft365アプリとの連携機能の有無です。
有料版のCopilotProや法人向けのCopilotforMicrosoft365ライセンスを契約すると、Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Teamsといった日常的に使用するアプリ内で直接Copilotが利用可能になります。
例えば、Excel上でデータ分析を指示したり、Teamsの会議中に議事録を自動作成させたりできます。
無料版ではこの連携機能は利用できません。
法人での利用においては、高度なセキュリティが確保されたライセンス体系が用意されています。
ピークタイムでも高速な応答を維持できるか
Copilotの応答速度は、サーバーへのアクセスが集中する時間帯に影響を受けることがあります。
無料版を利用している場合、多くのユーザーが同時にアクセスするピークタイムには、AIの処理能力に制限がかかり、回答が生成されるまでに時間がかかることがあります。
一方、有料版であるCopilotProのユーザーは、優先的にリソースが割り当てられるため、時間帯に関わらず常に高速で安定した応答性能を享受できます。
頻繁に利用し、待ち時間なくスムーズな操作を求めるユーザーにとって、この速度の安定性は有料プランの大きなメリットです。
画像生成の速度や機能に差があるか
画像生成機能においても、無料版と有料版では性能に差があります。
無料版でもDALL-E3による高品質な画像生成は可能ですが、1日に高速で生成できる回数には「ブースト」という回数制限が設けられています。
このブーストを使い切ると、生成速度が著しく低下します。
有料版のCopilotProでは、このブーストの回数制限が大幅に増加するため、より多くの画像をストレスなく迅速に作成することが可能です。
仕事で頻繁に画像を生成する必要があるクリエイターやデザイナーにとっては、この回数の違いが作業効率に直結します。
【結論】無料版と有料版はそれぞれどんな人におすすめ?
結論として、無料版はCopilotや生成AIを初めて試す方、日常的な調べ物や趣味の範囲で文章・画像生成を利用する方に適しています。
基本的な機能は無料で十分に体験できるため、まずはここから始めるのが良いでしょう。
一方、有料版(CopilotPro)は、WordやExcelなどMicrosoft365アプリと連携させて業務効率を飛躍的に高めたいビジネスパーソン、ピークタイムでも高速応答を求めるヘビーユーザー、画像生成を多用するクリエイターなど、より高度で専門的な使い方を求める方におすすめです。
3ステップで簡単!Copilot無料版の始め方
Copilot無料版を使い始めるには、Microsoftアカウントでのサインインや、利用環境に応じた設定が必要な場合があります。PCのWebブラウザからアクセスするか、スマートフォンに専用アプリをインストールすることで、AIアシスタントの機能を利用できます。このセクションでは、PCとスマホ、それぞれのデバイスでの具体的な利用方法を簡単なステップで解説します。この手順に従えば、Copilotの利用を開始できるはずです。
【PC向け】Webブラウザからアクセスする手順
PCでCopilotを始める最も手軽な利用方法は、Webブラウザで公式サイトにアクセスすることです。
Windows11ではタスクバーに統合されていることもありますが、Windows10などのOSでもブラウザ経由で問題なく使えます。
Microsoftアカウントでログインすると、過去の対話履歴を保存・確認できるため、作業を中断しても後から再開できて便利です。
ログインしなくても基本的な機能は使えますが、全機能を利用するためにはログインが推奨されます。
特別な設定は不要で、サイトを開き、チャットボックスに質問を入力するだけでAIとの対話を開始できます。
【スマホ向け】専用アプリをインストールする手順
スマートフォンでCopilotを利用するには、専用アプリのインストールがおすすめです。
iPhoneユーザーはAppStoreから、AndroidユーザーはGooglePlayストアから「MicrosoftCopilot」と検索し、アプリをダウンロードします。
インストールが完了したら、アプリを起動するだけですぐに利用を開始できます。
PC版と同様に、Microsoftアカウントでログインすれば、デバイス間で対話の履歴を同期させることも可能です。
アプリ版は音声入力機能が使える点が大きなメリットであり、外出先でも手軽にCopilotの機能を活用できます。
Copilot無料版の回答精度を上げるプロンプトのコツ
Copilotを最大限に活用するためには、的確な指示、すなわち「プロンプト」を作成する技術が欠かせません。
漠然とした指示では期待通りの回答が得られないこともありますが、少し工夫するだけで回答の質は劇的に向上します。
Copilotとの対話をより有意義なものにするため、ここでは回答精度を高めるための具体的なプロンプトのコツを3つ紹介します。
これらのテクニックを実践することで、Copilotをより強力なパートナーとして使いこなせます。
具体的な役割や立場を設定して指示する
Copilotに指示を出す際、特定の役割や専門家の立場を与えることで、回答の質と具体性が格段に向上します。
例えば、単に「プレゼン資料を作って」と依頼するのではなく、「あなたは経験豊富な経営コンサルタントです。新規事業に関する役員向けのプレゼン構成案を提案してください」のように指示します。
役割を設定することで、Copilotはそのペルソナになりきり、専門的な視点や適切な言葉遣いを反映したアウトプットを生成しやすくなります。
この方法は、文章作成からアイデア出しまで、様々な場面で応用できる効果的なテクニックです。
箇条書きや表形式など出力フォーマットを指定する
欲しい情報をどのような形式で出力してほしいかを具体的に指定することも、回答の精度を上げるための重要なコツです。
例えば、2つの製品を比較したい場合、「製品Aと製品Bの長所と短所を、箇条書きで整理してください」や「スペックの違いを表形式でまとめてください」のように、出力フォーマットを明確に指示します。
これにより、情報が整理された状態で提示されるため、内容を比較・検討しやすくなります。
長文の解説ではなく、構造化されたデータとして受け取ることで、その後の資料作成などにも活用しやすくなります。
期待と違う回答なら追加で質問を重ねて深掘りする
一度の指示で完璧な回答が得られない場合でも、対話を続けることで望む結果に近づけることができます。
最初の回答が期待と異なっていたり、情報が不足していたりする場合は、追加で質問を重ねて内容を深掘りしていくことが有効です。
例えば、「その説明では抽象的すぎるので、具体的な事例を3つ挙げてください」や、「別の観点からの意見も教えてください」といった形で、対話を通じて回答を修正・改善させていきます。
このようにCopilotと対話を繰り返すことで、思考を整理しながら、より精度の高い最終的な回答を導き出すことが可能です。
知っておきたいCopilot無料版の商用利用について
Copilot無料版で生成した文章や画像などをビジネスシーンで利用する場合、その商用利用の可否や著作権の扱いについて正しく理解しておく必要があります。Microsoftの利用規約によると、無料版のCopilotで生成されたコンテンツの商用利用については明確に禁止されていませんが、同時に明示的な許可もされていません。そのため、商用利用は自己責任となります。また、無料版は個人的かつ非商業的な使用を前提としており、法人利用には適していないとされています。有料版のCopilot Proでは商用利用が認められていますが、コンテンツの責任はユーザーに帰属します。より安全に商用利用したい場合は、商用データ保護が適用され、著作権侵害に関する訴訟についてMicrosoftが補償を提供する組織向けプランのCopilot for Microsoft 365が推奨されます。
ただし、生成されたコンテンツが第三者の著作権を侵害しないように注意が必要です。AIの生成物に関する法整備はまだ発展途上であるため、特に企業で利用する際は、最新の利用規約を常に確認し、著作権の問題を慎重に扱うことが求められます。
まとめ
Copilot無料版は、最新情報に基づいた回答生成、高品質な画像作成、長文の要約、翻訳、プログラミング支援など、多岐にわたる機能を無料で提供する強力なAIアシスタントです。
有料版との主な違いは、Microsoft365アプリとの連携機能や、ピークタイムにおける応答速度の優先度、画像生成のブースト回数にあります。
利用開始はWebブラウザやスマホアプリから簡単に行え、プロンプトを工夫することで回答精度をさらに向上させることが可能です。
商用利用も規約の範囲内で認められており、まずは無料版からその機能を試し、自身のニーズに応じて有料版への移行を検討するのが賢明な活用法です。

Microsoft 365
クラウドでWord、Excel、PowerPointなどのMicrosoft Officeサービスなどが利用できるオールインワンサービス。
サブスクリプション型のため常に最新バージョンのOffice製品を使うことができます。