デザインソフトとは、Webサイト、印刷物、イラストなど、様々なデザインを制作するためのソフトウェアです。
この記事では、人気のおすすめデザインツールを一覧で紹介します。
デザインソフトには多くの種類があり、それぞれのソフトウェアで得意なことが異なります。
そのため、作りたいデザインに合わせて適切なデザインツールを選ぶことが必要です。
初心者向けの簡単なものからプロが使う有名なソフトウェアまで、スキルレベルごとにおすすめのデザインソフトを解説するので、自身の目的に合ったものを探してみてください。

Canva(キャンバ)
プロクオリティの美しいデザインを誰でも作れるオンラインデザインツール。
豊富なテンプレートや素材が用意されているため、デザインの経験がない人でも、ドラッグ&ドロップで誰でも簡単にプロクオリティのプレゼンテーション、動画、ポスター、メニューなどあらゆるものをデザインできます。
デザインソフトを選ぶ前に確認したい3つのポイント
数多くのデザインソフトの中から、自分に合ったものを見つけるのは簡単ではありません。
どのソフトも多機能で、使い方を覚えるには時間が必要です。
だからこそ、選ぶ前にはいくつかのポイントを確認しておくことが重要になります。
具体的には「作成したいデザインのジャンル」「費用(無料か有料か)」「使用するパソコンのOS」という3つの視点を持つと良いでしょう。
これらの点を事前に整理することで、自身のスキルや用途に最適なソフトを効率的に見つけ出せます。
どんなデザインを作りたいかで選ぶ
デザインソフトを選ぶ上で最も重要なのは、どんなデザインを作りたいかを明確にすることです。
例えば、グラフィックデザインの一環としてチラシや名刺、ロゴといった印刷物を作るのであれば、拡大しても画質が劣化しないベクター画像を扱えるソフトが適しています。
手描きのイラストを制作したい場合は、ペイント機能が豊富なツールが良いでしょう。
一方で、ホームページなどのサイトデザインやアプリのアイコン作成が目的であれば、UIデザインに特化したソフトが効率的です。
文字のレイアウトや写真加工など、具体的な作業内容を事前に固めておくと、数あるソフトの中から最適なものを選びやすくなります。
無料版と有料版の機能やサポートの違いを理解する
デザインソフトには、無料で利用できるフリーソフトと、月額または買い切りで料金が発生する有料ソフトがあります。
無料ソフトは、初期費用をかけずにデザインを始められる点が最大のメリットですが、機能が制限されていたり、商用利用に条件があったりする場合も少なくありません。
一方、有料ソフトはプロの現場で求められる高度な機能を備え、定期的なアップデートや公式のサポートも充実しています。
多くの有料ソフトには無料の体験期間が設定されているため、実際に使用感を試してから購入を判断できます。
趣味で使うのか、仕事で本格的に利用するのかによって、無料か有料かを選択するとよいでしょう。
使用するパソコンのOSに対応しているかチェックする
デザインソフトを選ぶ際は、手持ちのパソコンで動作するかを確認する必要があります。
ソフトウェアは、WindowsやmacOSといった特定のOSに対応して作られているため、自分のPC環境で利用できるか事前にチェックしなければなりません。
多くのソフトは両方のOSに対応していますが、片方でしか使えないものも存在します。
近年では、PCにインストールするタイプだけでなく、ブラウザ上で動作するクラウド型のソフトも増えています。
ブラウザで動くツールはOSに依存せず、インターネット環境さえあればどのパソコンからでもアクセス可能です。
中にはスマホアプリで簡単な編集ができるソフトもあります。
【無料】初心者でも気軽に試せるおすすめデザインソフト4選
デザインに初めて挑戦する初心者にとって、高価なソフトウェアの導入はハードルが高いかもしれません。
そこで、まずは無料で使えるデザインソフトから試してみることをおすすめします。
最近の無料のデザインソフトは、有料版に引けを取らないほど機能が豊富なものが増えており、簡単な操作で質の高いデザインを作成できます。
趣味の制作はもちろん、内容によっては仕事にも活用可能です。
ここでは、特に初心者でも直感的に扱え、気軽にデザインの世界に触れられる人気のツールを4つ紹介します。
Canva:豊富なテンプレートでおしゃれな資料やSNS投稿を作成
Canvaはブラウザ上で直感的に操作できるデザインツールです。
専門的な知識がなくても、プロが作成したような洗練されたデザインを簡単に作れるのが特徴。
プレゼンテーション資料、SNSの投稿画像、チラシ、ポスターなど、様々な用途に対応したテンプレートが数多く用意されています。
ユーザーは好みのテンプレートを選び、テキストや画像を差し替えるだけで、短時間でおしゃれなデザインを完成させることが可能です。
無料プランでも十分に多くの機能と素材が利用できますが、有料プランのCanvaProにアップグレードすると、さらに多くの素材や高度な機能が使えるようになります。
Figma:WebサイトやアプリのUIデザインを共同で制作可能
Figmaは、WebサイトやアプリケーションのUIデザイン制作で広く利用されているデザインツールです。
ブラウザ上で動作するため、OSを問わず利用できる手軽さが魅力。
最大の特徴は、リアルタイムでの共同編集機能であり、複数のデザイナーや関係者が同時に一つのデザインファイルを編集できます。
これにより、チームでの作業効率が飛躍的に向上します。
また、作成したデザインをもとに、実際のアプリのように画面遷移を確認できるプロトタイプを作成する機能も備わっています。
近年のUIデザインの現場では標準的なツールの一つとなっており、無料プランでも個人利用には十分な機能が提供されています。
GIMP:無料で使える高機能な写真・画像編集ツール
GIMPは無料で利用できる高機能な画像編集ソフトウェアです。
有料の定番ソフトであるPhotoshopの代替としても知られており、写真の色調補正やレタッチ、画像の合成、イラスト作成まで、幅広い編集機能を搭載しています。
オープンソースとして世界中の開発者によって改良が続けられており、常に機能が進化している点も特徴です。
多機能な分、操作に習熟するまでには学習が必要ですが、コストをかけずに本格的な画像編集を始めたい場合には非常に有力な選択肢となります。
インターフェースは日本語に対応していますが、海外製のソフトであるため、使い方を調べる際は英語の情報源が豊富です。
Inkscape:Illustratorのようにベクター画像を扱える無料ソフト
InkscapeはAdobe Illustratorのようにベクター画像を扱える無料のドロー系グラフィックソフトです。
ベクター画像は点と線の数式情報で構成されているためどれだけ拡大しても画質が劣化しないという特徴があります。
この特性からロゴマークやアイコンイラスト図表といったさまざまなサイズで利用される可能性のあるグラフィックの作成に最適です。
Webで標準的に使われるSVG形式をネイティブでサポートしているためWebデザインとの相性も良好です。
オープンソースで開発されておりWindows macOS Linuxといった多様なOSで利用できる点も魅力の一つです。
プロの現場で使われる定番デザインソフト6選【Adobe製品】
デザイン系のプロの現場では、Adobe社の提供するクリエイティブソフトウェアが業界標準として広く採用されています。
Adobe製品は、各ソフトがそれぞれ専門的な機能を持ちながらも、互いにスムーズに連携できるのが大きな強みです。
これにより、印刷物からWeb、映像まで、多岐にわたるデザイン制作を効率的に進めることが可能になります。
プロのデザイナーを目指すのであれば、これらのAdobe製品のスキル習得は必須といっても過言ではありません。
ここでは、多くのクリエイターに愛用されている代表的なデザインソフトを紹介します。
Photoshop(フォトショップ):写真の加工・合成に欠かせない業界標準ソフト
Photoshopとは、写真の編集・加工を主目的とした画像編集ソフトであり、デザイン業界における標準ツールの一つです。
写真の色や明るさを調整するレタッチ作業、複数の画像を組み合わせて一つのビジュアルを作り出す合成作業を得意としています。
また、Webサイトのデザインカンプやバナー広告の作成にも広く用いられます。
ピクセルという色の点の集合で画像を表現する「ビットマップ画像」を扱うため、写真のような繊細な色彩表現に適しています。
デザイン制作において写真を扱う際には欠かせない存在であり、多くのデザイナーにとって基本的なスキルと位置づけられています。
Illustrator(イラストレーター):ロゴやイラストなど精細なグラフィック制作に最適
Illustratorは、通称「イラレ」として知られるドロー系ソフトで、ロゴやアイコン、イラストといった輪郭のくっきりしたグラフィック制作に最適です。
点と線を数式で管理する「ベクター画像」を扱うため、作成したデータをどれだけ拡大・縮小しても画質が荒れないという大きな利点があります。
この特性から、サイズが変動するポスターやチラシなどの印刷物デザインにおいて中心的な役割を果たします。
イラスト制作では、同じく人気のあるペイントソフトのクリスタ(CLIP STUDIO PAINT)と比較されることもありますが、イラレは正確な図形やパスの描画に優れています。
InDesign(インデザイン):パンフレットや雑誌など印刷物のレイアウトに特化
InDesignは、複数ページにわたる制作物のレイアウトに特化したDTP(DesktopPublishing)ソフトです。
パンフレットやカタログ、雑誌、電子書籍といった、テキストと画像が多用されるページの多い印刷物の作成に用いられます。
マスターページ機能を使えば、全ページに共通の要素を一度に設定でき、スタイル機能で文字の書式を一括管理するなど、効率的なレイアウト作業を支援する機能が豊富です。
PhotoshopやIllustratorで作成した素材を読み込み、最終的な印刷物として仕上げる工程で中心的な役割を担います。
出版・印刷業界では標準のレイアウトソフトです。
XD(エックスディー):Web・アプリの画面設計からプロトタイプ作成まで対応
Adobe XDは、WebサイトやスマートフォンアプリのUI/UXデザインに利用されるデザインツールです。2023年1月には単体プランの販売が終了し、現在はメンテナンスモードに移行しており、新機能の開発や大規模なアップデートは行われていません。ただし、Creative Cloudコンプリートプランを契約している場合は引き続き利用可能です。単体での新規契約はできませんが、Creative Cloudを通じてXDをインストールすることは可能です。
Webデザインの画面レイアウト作成に加え、ボタンクリックによるページ遷移など、実際の動作をシミュレーションするプロトタイプ機能も備わっています。これにより、デザイン段階でユーザーの操作感を検証することが可能です。直感的で軽快な操作性が特徴で、ワイヤーフレームの作成から詳細なビジュアルデザインまで、Webデザインやアプリ開発のプロセスを一貫してサポートします。チームでの共同作業を円滑にする共有機能も充実しています。
Premiere Pro(プレミアプロ):本格的な動画編集をしたい人向けの映像制作ソフト
PremiereProは、プロの映像クリエイターが使用する高機能な動画編集ソフトです。
映画やテレビ番組の制作から、YouTubeなどのWeb動画コンテンツ作成まで、幅広い分野で活用されています。
撮影した動画素材の不要な部分をカットしたり、順番を入れ替えたりする基本的な編集作業はもちろん、テロップやBGMの追加、高度なカラーコレクションなど、映像作品の質を高めるための機能が網羅されています。
AfterEffectsなどの他のAdobeソフトと連携することで、さらに複雑な映像表現も可能になります。
Webメディアが普及した現代において、動画編集スキルはデザイナーにとっても重要な要素となっています。
After Effects(アフターエフェクト):映像にアニメーションなどの特殊効果を追加するツール
AfterEffectsは映像にアニメーションや特殊効果(VFX)を加えることに特化したソフトウェアです。
PremiereProが動画全体の流れを組み立てる「編集」を行うのに対し、AfterEffectsは特定のカットに動きや視覚効果を付け加える「加工」を担当します。
例えば、テキストや図形を動かしてアニメーションを作成したり、実写映像にCGを合成したりすることが可能です。
Webサイトや広告動画で見られるような目を引くモーショングラフィックスの多くはこのソフトで作られています。
映像制作の仕事ではPremiereProとセットで使われることが多く、両方を使いこなすことで表現の幅が大きく広がります。
デザインソフトの習得や導入に関するよくある質問
これまで様々なデザインソフトを紹介してきましたが、具体的にどのソフトから学習を始めるべきか、目指す職種によって必要なツールは何かなど、多くの疑問が浮かぶかもしれません。
特に、これからWebデザイナーなどの専門職を目指す方にとって、ソフトウェアの選択と学習計画はキャリアを左右する重要な要素です。
このセクションでは、デザインソフトの習得や導入に関して頻繁に寄せられる質問をピックアップし、それらに対する回答をまとめました。
デザイン未経験者が最初に学ぶべきソフトは?
デザイン未経験者が最初にどのソフトを学ぶべきかは、制作したいもののジャンルによって異なります。
WebデザインやSNS投稿画像の作成に興味があるなら、無料で始められるCanvaやFigmaでデザインの基礎に触れるのがおすすめです。
写真の加工やレタッチを楽しみたいのであれば、GIMPが良い選択肢となるでしょう。
将来的にプロのデザイナーとして活動することを目指すのであれば、業界標準であるPhotoshopやIllustratorのスキルは不可欠です。
まずは無料ツールでデザインの楽しさを体感し、自分の作りたい方向性が定まってから、より専門的な有料ソフトへ移行するのが効率的な学習方法です。
Webデザイナーを目指すならどのソフトを揃えるべき?
Webデザイナーとして活動するには、複数のソフトウェアを目的応じて使い分ける能力が求められます。
Webサイトに使用する写真の加工やバナー作成のためにPhotoshop、ロゴやアイコンを作成するためにIllustratorは、Webデザインの現場で長年使われてきた基本ソフトです。
これに加えて、近年の画面設計ではUIデザインツールであるFigmaやAdobeXDのスキルも必須となりつつあります。
さらに、クライアントの要望によっては簡単な動画編集も発生することがあるため、PremiereProの基本操作を習得しておくと、対応できる仕事の幅が広がります。
Adobe CCのコンプリートプランはどんな人におすすめ?
AdobeCreativeCloudのコンプリートプランは、PhotoshopやIllustratorをはじめとする20以上の主要なAdobeソフトをすべて利用できるパッケージプランです。
グラフィックデザイン、Web制作、映像編集、写真加工など、複数のクリエイティブ分野にまたがって活動する人に最適です。
例えば、Webデザインを主軸としながら、写真のレタッチや簡単な動画編集も自身で行う場合、複数のソフトを単体で契約するよりもコンプリートプランの方がコストパフォーマンスに優れます。
また、学生や教職員はアカデミック版を安価に利用できるため、学習段階で様々なツールに触れたい場合にもおすすめです。
まとめ
デザインソフトには、初心者でも気軽に試せる無料ツールから、プロフェッショナルが現場で使用する高機能な有料ソフトまで、数多くの種類があります。
最適なソフトを選択するための第一歩は、自分が何を作りたいのかという目的を明確にすることです。
その上で、予算や使用するパソコンの環境などを考慮して候補を絞り込みます。
これからデザインを始める場合は、まずCanvaやFigmaといった無料ソフトで制作の基本を体験し、必要に応じてPhotoshopやIllustratorなどの専門的なツールへ学習を進めていくのが一般的です。
自身の目的とスキルレベルに合ったソフトを見つけることが、制作活動の第一歩となります。

Canva(キャンバ)
プロクオリティの美しいデザインを誰でも作れるオンラインデザインツール。
豊富なテンプレートや素材が用意されているため、デザインの経験がない人でも、ドラッグ&ドロップで誰でも簡単にプロクオリティのプレゼンテーション、動画、ポスター、メニューなどあらゆるものをデザインできます。