Canvaで名刺作成する方法|自宅での印刷やCanvaから印刷発注する手順も解説

Canvaを利用した名刺作成は、デザインの知識がなくても簡単におしゃれな名刺を作るおすすめの方法です。
豊富なテンプレートから選ぶだけで、すぐに自社のイメージに合ったデザインが完成します。
この記事では、Canvaでの基本的な名刺作成の方法から、完成したデザインを印刷する手順までを解説します。

Canva公式の印刷サービスへの発注方法や、自宅で印刷する方法、それぞれの料金や費用を抑えるためのポイントも紹介するため、注文時の価格を比較検討できます。
この方法で、会社用の名刺を手軽に作成しましょう。

目次

Canva(キャンバ)

Canva(キャンバ)

プロクオリティの美しいデザインを誰でも作れるオンラインデザインツール。
豊富なテンプレートや素材が用意されているため、デザインの経験がない人でも、ドラッグ&ドロップで誰でも簡単にプロクオリティのプレゼンテーション、動画、ポスター、メニューなどあらゆるものをデザインできます。

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名刺を作成する準備

Canvaで名刺のデザインを始める前に、まず正しいサイズ設定を行い、制作がスムーズに進むための準備を整えることが重要です。
この最初のステップで適切な設定をしておくことで、後のデザイン作業や印刷工程での手戻りを防げます。

具体的には、日本のビジネスシーンで一般的に使用される名刺サイズを正確に設定し、印刷時に必要な「塗りたし」という領域をあらかじめ表示させておきます。
この土台作りが、クオリティの高い名刺作成の第一歩となります。

名刺サイズを設定

Canvaでデザインを開始する際は、まず正しい名刺サイズのアートボードを作成します。
Canvaのトップページ右上にある「デザインを作成」ボタンをクリックし、表示される検索窓に「名刺」と入力してください。

複数の候補が表示されますが、日本のビジネスで一般的に使われる名刺サイズは91mm×55mmです。
テンプレートの候補にカーソルを合わせると、それぞれのサイズがミリメートル単位で表示されるため、この数値を確認して選択します。
「名刺(US)」のように国名が記載されているものは海外規格のサイズであり、日本で一般的な名刺サイズとは異なるため注意が必要です。
縦向きか横向きかも、ここで作成したいデザインに合わせて選びます。

塗りたしエリアの設定

アートボードを作成したら、次に「塗りたし」エリアの設定を行います。
塗りたしとは、印刷後に裁断される際に生じるわずかなズレで紙の白いフチが見えてしまわないよう、仕上がりサイズよりも外側にはみ出して背景や図形を配置する領域のことです。
この設定をしておくことで、端まで色やデザインがある名刺をきれいに仕上げられます。

Canvaでは、上部メニューの「ファイル」から「設定」項目の中にある「塗り足し領域を表示する」をクリックするだけで、自動的に塗りたしを示すガイド線が表示されます。
この設定で表示された点線の外側まで背景を伸ばすことで、余白のない仕上がりになります。


テンプレートを使った作成

Canvaが多くの人に支持される理由の一つに、デザインの専門知識がなくてもプロ並みの制作物を作成できる豊富なテンプレートが挙げられます。
特に名刺作成において、デザインに自信がない場合や、短時間で作成を終えたい場合には、テンプレートの活用が非常におすすめです。

このセクションでは、Canvaに用意されている多種多様なテンプレートの中から好みのものを選び、自分の情報に書き換えてオリジナルの名刺を完成させるまでの具体的な方法を、ステップごとに分かりやすく紹介します。

テンプレートの選定

まず、自分のイメージに合うテンプレートを探します。
編集画面の左側にあるサイドバーから「デザイン」タブを選択し、上部の検索窓に「名刺」と入力すると、ビジネス向けからカジュアルなものまで、膨大な数のテンプレートが表示されます。

より効率的に探すには、具体的なキーワードで絞り込むのがおすすめです。
例えば、「シンプル名刺」「おしゃれ名刺」といった雰囲気を示すワードや、「IT」「カフェ」などの業種や職業を表すワードで検索すると、目的に近いデザインが見つかりやすくなります。
気に入ったテンプレートが見つかったら、クリックするだけで編集画面に反映され、カスタマイズを開始できます。

情報入力・差し替え

テンプレートを選択したら、次に記載されているダミーの情報を自身のものに差し替えます。
テンプレート上のテキストボックスは、クリックするだけで簡単に編集モードに切り替わり、会社名や氏名、役職、連絡先などを入力できます。
文字を編集する際は、画面上部に表示されるツールバーから、フォントの種類や文字サイズ、色、太字などの書式を自由に変更可能です。

例えば、名前のサイズを少し大きくして目立たせたり、会社ロゴの色に合わせてテキストカラーを変更したりするだけでも、オリジナリティが出ます。
初めての方は、まず文字サイズや色の変更から試してみるのがおすすめです。

写真やロゴの追加

テンプレートのデザインをさらにパーソナライズするために、自身の顔写真や会社のロゴを追加します。
画像を追加するには、まず画面左のサイドバーから「アップロード」を選択し、PC内に保存されている画像ファイルをCanvaにアップロードします。
「ファイルをアップロード」ボタンから選ぶか、ファイルを直接アップロードエリアにドラッグ&ドロップすることでも追加できます。

アップロードが完了したら、その画像をテンプレート上の配置したい場所へドラッグします。
テンプレートに元々ある写真やロゴは、選択して削除してから、自身の画像を配置します。

色や配置の調整

テンプレートをベースにしつつ、独自の個性を出すためには、配色やレイアウトの微調整が効果的です。
例えば、背景色やテキストの色を、自社のブランドカラーやロゴの色に合わせることで、デザインに統一感が生まれます。

Canvaでは、アップロードしたロゴから自動でカラーパレットを生成する便利な機能も利用できます。
また、情報の重要度に応じて文字のサイズや太さを変えたり、要素間の余白を均等に整えたりすることで、視覚的に整理されたプロフェッショナルな印象を与えられます。
オブジェクトを動かすとガイド線が表示されるため、配置の調整も直感的に行えます。


テンプレートを使わない作成方法

Canvaのテンプレートは非常に便利ですが、よりオリジナリティを追求したい、あるいはゼロから自由にデザインを組み立てたいと考える方もいるでしょう。
そのような場合には、テンプレートを使わずに無地のキャンバスから名刺を作成する方法がおすすめです。
テキストの配置、素材の活用、画像のアップロードといった基本操作を組み合わせることで、完全にオリジナルの名刺デザインを構築できます。

ここでは、白紙の状態から名刺を作成するための基本的な手順を紹介します。

テキストの入力

まず、名刺に記載する必要がある情報をテキストとして入力します。
画面左のサイドバーから「テキスト」を選択し、「テキストボックスを追加」をクリックすると、キャンバス上に文字入力用のボックスが現れます。
このボックスに、会社名や氏名、住所、電話番号などの情報を入力していきましょう。
テキストボックスはドラッグすることで自由に位置を動かせます。

また、テキストを選択した状態で画面上部に表示されるツールバーから、フォントの種類、文字のサイズ、色、太字などの書式を細かく調整することが可能です。
情報の種類ごとにテキストボックスを分けて作成すると、後のレイアウト調整がしやすくなります。

テキストの整列とグループ化

複数のテキスト情報を入力した後は、それらをきれいに整列させて見やすいレイアウトを作成します。
複数のテキストボックスをShiftキーを押しながらクリックして同時に選択し、画面上部の「配置」機能を使うことで、左揃えや中央揃えなどを一括で適用できます。
これにより、手作業では難しい正確な整列が簡単に行えます。

また、会社名と住所のように関連性の高い情報をまとまりとして扱いたい場合は、対象のテキストボックスを選択した状態から「グループ化」機能を使用します。
グループ化しておくと、移動や拡大・縮小をまとめて行えるため、レイアウト作業が効率的になります。

Canva素材を追加して装飾

デザインにアクセントを加えたい場合、Canvaが提供する豊富な素材を活用するのがおすすめです。
サイドバーから「素材」タブを開き、検索窓に「ライン」「図形」「アイコン」といったキーワードを入力すると、多種多様なグラフィックが表示されます。
これらの素材はドラッグ&ドロップで簡単にキャンバスに追加でき、デザインの装飾や情報の区切り線として利用可能です。

素材によっては色の変更もできます。
無料で使用できる素材も多数ありますが、王冠マークが付いているものは有料プラン限定の素材です。
利用する際はその点を確認しながら、イメージに合うワードで検索して探します。

写真や素材をアップロード

自身の顔写真や会社のロゴなど、手元にある画像データを使いたい場合は、アップロード機能を利用します。
サイドバーの「アップロード」から「ファイルをアップロード」を選択し、PCに保存されている画像ファイルを選びます。
ファイルを直接ドラッグ&ドロップすることでもアップロード可能です。
アップロードした画像は、キャンバス上に自由に配置できます。

さらに、写真を円形や星形など特定の形に切り抜きたい場合は、「素材」タブの中にある「フレーム」機能が便利です。
好みの形のフレームをキャンバスに配置し、そのフレーム上にアップロードした写真をドラッグするだけで、自動的にその形に写真がトリミングされます。

QRコードの作成

ウェブサイトやSNSアカウントへのアクセスを促したい場合、名刺にQRコードを掲載するのがおすすめです。
Canvaでは、アプリ機能を使って簡単にQRコードを生成できます。
サイドバーの「アプリ」から検索窓に「QR」と入力すると、複数のQRコード作成アプリが見つかります。

シンプルなものであれば、URLを入力するだけでコードを生成できるアプリを選びます。
色や形をカスタマイズしたり、中央にロゴを入れたりしたい場合は、より高機能なアプリを選択します。
生成されたQRコードは画像としてデザインに追加され、サイズや配置を自由に設定できます。


Canvaでデザインした名刺を印刷する方法

Canvaで作成したデザインを実際の紙の名刺にするには、複数の方法があります。Canvaの公式印刷サービスである「Canvaプリント」を利用してオンラインで発注する方法、作成したデザインデータをダウンロードして自宅のプリンターと市販の名刺用紙を使って印刷する方法、コンビニエンスストアの印刷サービスを利用する方法、または他のネット印刷会社に入稿する方法などが挙げられます。

これらの方法にはそれぞれメリットとデメリットがあるため、品質、コスト、必要な枚数、手軽さなどを考慮して、自身の状況に合った方法を選択することが重要です。


【公式サービス】Canvaプリントで名刺を発注する手順

Canvaプリントは、デザインから印刷の発注までをCanvaのプラットフォーム内で完結できる公式サービスです。
高品質な印刷を求める場合や、まとまった枚数が必要な場合に適しています。
PCからはもちろん、スマホアプリからも簡単なステップで注文でき、両面印刷や用紙の選択も可能です。

ここでは、作成した名刺デザインをCanvaプリントを利用して発注するための具体的な手順を、ステップごとに解説していきます。
この手順に沿って進めることで、誰でもスムーズに名刺を注文できます。

まずは作成した名刺デザインを開く

Canvaプリントで名刺を注文するための最初のステップは、印刷したい名刺のデザインをCanvaの編集画面で開くことです。
Canvaのトップページにある「最近のデザイン」から該当のプロジェクトを選択します。
この段階で、名刺に記載されている情報に誤字脱字がないか、レイアウトに問題がないかを最終確認しておきましょう。

Canvaでは無料アカウントでもデザインの作成は可能であり、この時点では料金は発生しません。
デザインが完全にFIXしていることを確認してから、次の印刷設定のステップに進みます。

画面右上の「名刺を印刷」ボタンを選択

デザインの最終確認が完了したら、画面右上に配置されている「共有」ボタンをクリックします。
すると、ドロップダウンメニューが表示されるので、その中から「あなたのデザインを印刷」や「名刺を印刷」といった印刷サービスに関連する項目を探して選択します。
このボタンを押すと、Canvaプリントの注文ページに移行し、用紙の種類や枚数などを設定する画面へと進みます。

UIの変更によってボタンの名称や場所が若干変わる可能性もありますが、印刷や発注を意味する項目を選ぶことで注文プロセスを開始できます。

用紙の種類や枚数などの印刷オプションを設定する

注文ページでは、まず名刺の仕様を細かく設定します。
片面印刷か両面印刷かを選び、次に用紙の種類を選択します。
標準紙、プレミアム紙、デラックス紙といった選択肢があり、それぞれ紙の厚みや質感が異なります。
さらに、マット仕上げや光沢仕上げなど、表面の加工も選べます。

最後に、必要な枚数を設定します。
選択する用紙や枚数によって価格が変動するため、画面に表示される合計金額を確認しながら、予算や用途に合ったオプションを決定します。
すべての設定が完了したら、次のステップに進みます。

プレビューで裁ち落としや危険領域を確認

印刷オプションを設定すると、最終的な仕上がりイメージを確認するためのプレビュー画面が表示されます。
この画面では、印刷後に裁断される「裁ち落とし」の範囲や、文字やロゴが切れてしまう可能性がある「危険領域」が示されます。
重要な情報が危険領域の範囲内にかかっていないか、背景のデザインが塗り足しエリアの端までしっかりと伸びているかを必ず確認してください。

この確認を怠ると、意図しない仕上がりになってしまう恐れがあります。
PDFで詳細なプレビューをダウンロードして確認することも可能です。

配送先情報を入力して支払いを完了させる

プレビューでの確認を終え、デザインに問題がなければ、注文手続きの最終段階に進みます。
まず、完成した名刺を届けてもらうための配送先住所、氏名、連絡先を入力します。
入力内容に間違いがないかを十分に確認してください。

次に、支払い方法を選択し、クレジットカード情報などの決済に必要な情報を入力します。
すべての情報の入力が完了し、支払いを確定させると注文が完了します。
注文後、Canvaから確認メールが届き、指定の納期で商品が発送されます。


【自宅で印刷】Canvaのデザインをプリンターで印刷する方法

急いで数枚だけ名刺が必要になった場合や、コストを抑えたい場合には、Canvaで作成したデザインを自宅のプリンターで印刷する方法が便利です。
この方法なら、印刷会社に発注する手間や納品を待つ時間が必要なく、必要な時に必要な分だけ自分で作成できます。

ただし、家庭用プリンターでの印刷は、専門の印刷サービスと比較して品質が劣る場合があることや、印刷後に自分でカットする作業が発生する点には注意が必要です。
自宅で印刷できないというケースは稀ですが、プリンターの性能に依存します。

自宅で名刺を印刷するために準備するもの

自宅で名刺を印刷するためには、いくつかのアイテムを準備する必要があります。
まず必須なのが、インクジェットプリンターです。
次に、印刷するための専用の「名刺用紙」を用意します。

名刺用紙は、家電量販店や文房具店などで購入でき、A4サイズ1枚に10枚の名刺が面付けされているシート状のものが一般的です。
用紙には厚みや紙質、カット方法(ミシン目入りやクリアエッジなど)に様々な種類があるため、好みのものを選びましょう。
印刷後にシートから名刺を切り離す作業が発生することも念頭に置いておきます。

Canvaから印刷用のデータをダウンロードする

まず、Canvaで完成させた名刺デザインを、自宅での印刷に適したデータ形式でダウンロードします。
編集画面右上の「共有」ボタンをクリックし、「ダウンロード」を選択します。
ファイルの種類は「PDF(印刷)」を選ぶのが推奨されますれます。
この形式は高解像度で保存されるため、文字や画像が鮮明に印刷されます。

さらに、ダウンロード設定の項目で「トリムマークと塗り足し」にチェックを入れておくと、後でカットする際の目印(トンボ)が付いたデータを作成できます。
これは印刷会社への入稿時にも利用される設定です。

印刷レイアウトソフトにデザインデータを読み込む

次に、ダウンロードしたデザインデータを、使用する名刺用紙のレイアウトに合わせて配置します。
この作業には、名刺用紙のメーカーが提供している無料の印刷ソフトを利用するのが一般的です。
例えば、エーワンの製品であれば「ラベル屋さん」というソフトが利用できます。
また、Microsoft Wordにも名刺印刷用のテンプレート機能があります。

これらのソフトを起動し、用紙の製品型番を選択した後、CanvaからダウンロードしたPDFデータ(または画像として保存したデータ)を読み込み、レイアウトの所定の位置に配置します。

名刺用紙の型番に合わせてレイアウトを調整する

印刷レイアウトソフトで、購入した名刺用紙のパッケージに記載されている型番を正確に選択します。
これにより、A4などのシート上に名刺が10面付けされているレイアウトが自動的に表示されます。
次に、Canvaで作成したデザインデータを、そのレイアウトの各枠内に一つずつ配置していきます。

このとき、印刷時に若干のズレが生じることを考慮し、デザインが枠にぴったり収まるように、もしくはわずかにはみ出すようにサイズを調整するのがきれいに仕上げるコツです。
すべての枠にデータを配置したら、印刷設定に進みます。

テスト印刷をしてから本番の用紙に印刷する

いきなり本番の名刺用紙に印刷するのではなく、まずは普通のコピー用紙などにテスト印刷を行いましょう。
テスト印刷をすることで、実際の印刷位置がレイアウトからズレていないか、余白のバランスは適切か、色味は想定通りかといった点を確認できます。
もし位置がズレている場合は、レイアウトソフト上でデザインの位置を微調整し、再度テスト印刷を行います。

この一手間をかけることで、高価な名刺用紙の無駄を防げます。
テスト印刷で問題がないことを確認できたら、本番の名刺用紙をプリンターにセットして印刷を実行します。


名刺印刷で失敗しないための3つの注意点

Canvaで手軽にデザインできるようになった名刺ですが、印刷工程で思わぬ失敗をしてしまうことも少なくありません。
特に、Canvaプリントやラクスルのような外部の印刷サービスを利用する際には、データ作成の段階でいくつか押さえておくべき重要なポイントがあります。

これから紹介する3つの注意点をあらかじめ理解しておくことで、印刷後の「イメージと違う」といったトラブルを未然に防ぎ、スムーズに理想の名刺を手に入れることが可能になります。

日本の一般的な名刺サイズでデザインを作成する

名刺作成で最も基本的な注意点は、正しいサイズでデザインデータを作成することです。
日本のビジネスシーンで標準的に使用されている名刺サイズは「91mm×55mm」です。
Canvaで新規デザインを開始する際には、数多くあるテンプレートの中から、この日本サイズに準拠したものを選ぶ必要があります。

Canvaには「USサイズ(89mm×51mm)」など海外規格のテンプレートも混在しているため、選択時にサイズ表記をよく確認することが重要です。
印刷方法に適さない異なるサイズで作成してしまうと、印刷会社で断られたり、仕上がりが不自然になったりする原因となります。

印刷時のズレを防ぐ「塗りたし」を設定する

名刺のフチまで背景色や写真などのデザインを入れる「フチなし」の場合、「塗りたし」の設定が不可欠です。
塗りたしとは、仕上がりサイズ(91mm×55mm)の外側3mm程度まで、背景デザインをわざとはみ出させて作成する領域のことです。
印刷会社では大きな紙に印刷してから名刺サイズに断裁するため、この塗りたしがないと、わずかな断裁のズレによって紙の白いフチが出てしまう可能性があります。

Canvaでは、「ファイル」メニューの「設定」から「塗り足し領域を表示する」を有効にすることで、この領域を意識しながらデザインを進められます。

用途に合わせたカラーモードを理解しておく

デザインデータの色表現方法には、主に「RGB」と「CMYK」の2つのカラーモードがあります。
RGBはパソコンやスマートフォンのモニターで色を表現する方式(光の三原色)で、CMYKは印刷物で色を表現する方式(色の三原色+黒)です。

Canvaの無料プランではデータがRGBで作成されるため、これをCMYKで印刷すると、画面で見ていた色よりも少し沈んだ、くすんだ色合いになる傾向があります。
より色味にこだわりたい場合は、ダウンロード時にCMYKカラープロファイルを選択できるCanvaPro(有料プラン)の利用を検討するのも一つの方法です。


まとめ

Canvaを使用することで、デザインの初心者でもテンプレートを活用したり、ゼロから自由に作成したりして、手軽にオリジナルの名刺をデザインできます。
完成したデザインの印刷には、高品質な仕上がりが期待でき、発注も簡単なCanvaの公式印刷サービスを利用する方法と、少部数をすぐに用意したい場合に適した自宅のプリンターで印刷する方法の2つが主な選択肢です。

どちらの方法を選ぶにせよ、日本の標準的な名刺サイズで作成すること、フチありデザインの場合は「塗りたし」を設定すること、そしてカラーモードの違いを理解しておくことが、印刷での失敗を防ぐ上で重要です。

Canva(キャンバ)

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