第1回:通信インフラってなに?着任初日に知っておきたい基本のキ
通信環境の管理や実務対応を担当することになった中小企業の総務担当者にとって、「通信インフラ」は見えづらく、理解しづらい分野のひとつです。会社の電話やスマートフォン、Wi-Fiなどをどのように管理し、最適化すれば良いのか悩む方も多いのではないでしょうか。
このブログでは、そうした「いまさら聞けない」通信インフラの基礎知識を、やさしく・実務目線で解説していきます。
1. 通信インフラの基礎知識
【通信インフラ】とは、会社の中で人と人、情報と情報をつなぐための土台です。ビルや電気の配線と同じように、目には見えませんが日々の業務に欠かせない存在です。
主な構成要素
・固定電話回線(固定電話、IP電話)
・携帯電話回線(スマートフォン、法人SIM)
・インターネット回線(光回線、モバイルWi-Fi)
・社内ネットワーク構成(ルーター、LAN、VPN等)
2. よく使われる通信機器とその役割・機能
機器 | 役割・機能 |
---|---|
スマートフォン | 社外連絡やチャットツールに使用。MDMでの端末管理が可能 |
ビジネスフォン | 主装置と専用電話機で構成。内線・外線の制御、転送、録音など |
PBX | 社内通話を管理する交換機。近年はクラウドPBXの導入が進む |
ルーター | 社内LANを構成する中継機器。インターネット接続を担う |
3. 電話番号の体系:「03」や「050」の意味
番号 | 内容 |
---|---|
03、06 | 固定電話番号。東京や大阪などの市外局番で、代表番号としての信頼性が高い |
080、090 | 携帯電話番号。社員のスマートフォンなどに割り当てられる |
050 | IP電話用番号。インターネット回線を利用し、地域に関係なく使える |
0120、0800 | フリーダイヤル※ (通話料無料電話番号)企業側が通話料を負担 |
0570 | ナビダイヤル※ 。発信者が通話料を負担。高額になるケースも |
※「フリーダイヤル」「ナビダイヤル」はNTTコミュニケーションズの登録商標です。
4. 通信費用の内訳とポイント整理
・初期費用:機器購入費、設置工事費
・月額費用:回線契約料、端末リース費用
・利用費用:通話料、データ通信料(実使用量に応じて変動など従量課金制が多い)
・保守・管理費:サポート契約、端末保守、MDMやクラウド管理サービス費など
5. 通信インフラ運用における課題と改善の方向性
現在よくある課題
・社員が私用スマートフォンを業務に使用しており、情報漏えいや紛失時のリスクが高い
・私用携帯の業務利用により、通信費精算や課税処理が煩雑になっている
・機器や回線の契約内容が属人化しており、全体の利用実態を把握できていない
・不要な回線や端末が放置され、管理コストがかさんでいる
今後の改善に向けた視点
・業務用端末を法人契約で統一し、セキュリティと経費処理の両面を改善
・通信機器・回線・利用実態を一覧で「見える化」し、定期的な棚卸と見直しを行う
・利用者や業務内容に応じて、通話・データ容量に最適なプランを選定
・契約書や機器管理台帳をクラウド化し、誰でもアクセスできる管理体制を整備
通信インフラの「実態把握」と「定期的な見直し」が、リスクの低減とコスト最適化の鍵となります。
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おわりに
通信インフラは、電気や水道と同様に企業活動を支える基盤です。
総務担当者がその仕組みやコスト構造を正しく理解し、必要な改善を進めることで、経費削減・セキュリティ強化・業務効率の向上といった多くのメリットが得られます。
次回は、INS回線の終了を踏まえた固定電話環境の見直しと、時代に合ったアップデート方法についてご紹介します。

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