中小企業の総務担当者に役立つ!やさしい通信インフラ入門シリーズ【第2回】

第2回:固定電話はもういらない?中小企業の電話環境アップデート術

「うちは昔からのビジネスフォンで十分」と思っている企業も、まずは現状を見直す必要があります。NTT(NTT東日本及びNTT西日本)が提供してきた「INSネット64」は、2024年以降に順次終了予定であることが発表されています。これは、 その回線に依存している電話環境が今後利用できなくなることを意味します。
では、企業はどのようにこれに備え、今後の電話インフラを整備すべきでしょうか?
※「INSネット64」はNTT株式会社の登録商標です。

1. そもそもINS64ってなに?

INSネット64は、NTT東日本およびNTT西日本が提供してきたISDN(統合デジタル通信網)サービスの一種で、日本国内の一般家庭や企業向けに提供されてきたデジタル電話回線サービスです。旧来のアナログ回線に比べて高品質で安定しており、長らく企業用途で広く使われてきました。

主な用途

  • ビジネスフォン/固定電話機による音声通話
  • FAX通信
  • POSレジや警備システムなどの低速データ通信

しかし、現在ではIP通信や光回線が主流となり、徐々に過去の技術となりつつあります。

2. INSはいつまで使えるの?終了スケジュールを確認

NTT東日本・西日本は、INSネット64を次のように段階的に終了させる予定です。
2024年8月31日:新規受付終了(既存回線追加や移転含め)
2028年12月31日:サービス終了

つまり、これまで利用していた電話回線が「利用できなくなる日」が近づいています。

3. そのまま使って大丈夫?今の電話環境が抱える課題

企業によく見られるビジネスフォンを中心とした電話環境には、次のような問題があります。
・ ビジネスフォンの老朽化や保守部品不足・サポート終了による故障時の不安
・ 組織変更などによるビジネスフォンの設定変更や固定電話用配線工事のコスト・手間
・ FAXや電話取次、伝言メモなどアナログな運用

これらの課題は、業務の変化や働き方の多様化に対応できないまま、非効率な通信環境に縛られ続ける原因となります。INSネット64の終了は、既存の通信環境を見直す良いきっかけにもなります。これを機に、将来の業務に対応できる柔軟な通信インフラへの切り替えを検討することが重要です。

4. 次に選ぶならどれ?固定電話の代わりになる3つの選択肢

(1) IP電話(VoIP)

・050番号を使用
・ インターネット回線を利用して通話が可能
・ 電話回線が不要で、初期費用や運用コストを削減

(2) 光電話

・ 光回線を利用した電話サービス
・ 既存の電話機を活かせるケースもあり
・ 03や06などの従来番号の継続利用が可能

(3) クラウドPBX

・ スマートフォンやパソコンを内線化
・ 外出先や在宅勤務でも代表番号で発着信可能
・ 自動着信ルール設定や録音機能、他システムとの柔軟な連携など豊富な機能

5. どれが合ってる?タイプ別・電話サービスの選び方

観点 IP電話 光電話 クラウドPBX
初期費用 中(システムによる)
機能性 基本機能中心 固定電話相当 多機能・柔軟
実用性 柔軟・拠点不要 拠点常設型向き テレワーク対応

現場の利用状況や、会社の働き方に合わせて最適な手段を選ぶことが大切です。

6. 目指したいのはこんな環境!これからの電話インフラ

・ クラウドPBXで代表番号を柔軟に割り当て、働く場所にとらわれない運用を実現
・ 通話履歴や録音を活用して、業務の振り返りや対応品質の向上に活用
・ FAXや留守電もクラウド化し、ペーパーレス化と情報共有のスピードアップ
・ 契約や設定の変更もWebで簡単に対応でき、運用負荷を軽減

このような環境を整えることで、拠点の統廃合や将来的な働き方の変化にも柔軟に対応できる基盤が生まれます。


おわりに

INS回線の終了は、企業の電話環境を見直す大きなチャンスです。
「電話が不要になる」のではなく、「今後の業務に適した電話環境」を選択する姿勢が重要です。
総務担当として、この転換点に柔軟かつ前向きな選択を行うことが、会社全体の効率と信頼性を高める鍵となります。

次回は、社員のスマートフォン活用をどう進めるか、法人携帯の基本をわかりやすく解説します。

やさしい通信インフラ入門第一回目はこちら


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