Zoom Workplaceのハンドジェスチャー認識機能は、ビデオ会議をよりインタラクティブにする画期的な新機能です。この機能は、2025年アップデートで追加になったアプリのバージョン6.6.0以降で利用できます。
会議中にカメラに映る手の動きをZoomが自動的に認識し、対応するリアクションを表示するため、視覚的なコミュニケーションが向上します。
例えば、手を挙げる動作で「挙手」のリアクションが、親指を立てる「いいね」のジェスチャーで「いいね」のリアクションが瞬時に画面に表示されます。これにより、マウスやトラックパッドでのクリック操作が不要となり、より直感的に自分の意思を伝えることが可能です。
この機能の利点は、プレゼンテーション中や画面共有中に他の操作を中断することなく、スムーズにリアクションを送れる点にあります。ビデオ必須の機能のため、カメラをオンにしてジェスチャーを行う必要があります。
従来のリアクション機能と異なり、より自然な形で会議に参加できるため、参加者間のエンゲージメントを高め、オンライン会議の生産性向上にも貢献します。この機能は初期設定では無効になっている場合があるので、設定から有効にする必要があります。
Zoomのハンドジェスチャー認識機能で会議のリアクションがより手軽に
Zoomのハンドジェスチャー認識機能は、オンライン会議でのコミュニケーションをよりスムーズにするユニークな機能です。従来は、会議中にリアクションを送りたい場合、画面下のメニューから「リアクション」ボタンをクリックし、アイコンを選択する必要がありました。
この機能があれば、カメラに向かって実際にジェスチャーをするだけで、Zoomが自動で対応するリアクションを表示してくれます。
これにより、プレゼンテーションの画面共有中など、他の操作中でも会議の流れを妨げずに素早く自分の意思を伝えられます。この直感的な操作性は、会議のテンポを保ちながら参加者間のインタラクティブなやり取りを促進するでしょう。
ハンドジェスチャー認識機能を有効にする設定手順
Zoomのハンドジェスチャー認識機能を利用するには、事前に設定が必要です。この設定は、Zoomデスクトップクライアントのアプリ設定から行います。
アカウントオーナーや管理者がWebポータルでこの機能を有効にする必要がありますが、クライアントレベルで無効になっている場合もあります。ユーザーはデスクトップクライアントまたはモバイルアプリの設定でこれを有効にする必要があります。
設定は数クリックで完了するため、手軽に利用開始できます。ここでは、具体的な設定手順について詳しく解説していきます。
デスクトップアプリから事前に設定する方法
Zoomのハンドジェスチャー認識機能を利用するには、事前に設定を有効にする必要があります。この機能は、Zoomデスクトップクライアントまたはモバイルアプリの設定から有効にできます。
設定を有効にすると、ミーティング中に特定のハンドジェスチャー(例: 挙手やサムズアップ)を行うことで、対応するリアクションが自動的に表示されます。
ハンドジェスチャー認識機能を有効にする手順(デスクトップクライアントの場合)
- Zoomデスクトップクライアントにサインインします。
- プロフィール画像をクリックし、「設定」を選択します。
- 左側のメニューから「ミーティングとウェビナー」をクリックします。
- 「リアクション」セクションにある「ハンドジェスチャー認識に基づいて絵文字をアクティベート」のチェックボックスをオンにします。
この設定は永続的なものであり、ミーティングが終了してもリセットされることはありません。
ミーティング中に設定をオンにする方法
ミーティング中にハンドジェスチャー認識機能をオンにすることも可能です。これは、ミーティングの途中で急にこの機能を使いたくなった場合や、一時的に設定を試してみたい場合に便利です。
この設定は、ミーティング終了後にリセットされるため、次回以降のミーティングで再度利用したい場合は、デスクトップクライアントの永続的な設定を有効にする必要があります。
ミーティング中にこの設定を適用する手順は以下の通りです。まず、Zoomミーティングに入り、画面下部のメニューバーに表示されている「リアクション」をクリックします。
次に、表示されるオプションの中から「ハンドジェスチャー認識」の項目を見つけ、その横にあるチェックボックスをオンにします。
これにより、そのミーティングの間だけ、ハンドジェスチャー認識機能が有効になり、手の動きに応じたリアクションが表示されるようになります。
ハンドジェスチャー認識で利用できるリアクションの種類
現在、Zoomのハンドジェスチャー認識機能で利用できるリアクションを一部紹介いたします。
一つは、会議中に発言の意思を示すための「挙手」の動作、もう一つは、同意や称賛を伝えるための「いいね(サムズアップ)」の動作です。
これらのジェスチャーは、オンラインコミュニケーションにおいて頻繁に利用される基本的なリアクションであり、多くのユーザーにとって馴染み深いものです。
カメラの前で対応する手の形を作るだけで、Zoomが自動で認識し、適切なアイコンを表示してくれます。
ここでは、それぞれのジェスチャーがどのように認識されるのかを具体的に見ていきましょう。
手を挙げる動作で「挙手」のリアクションを送る
会議中に発言したいときや質問がある際に、カメラに向かって実際に手を挙げる動作をすることで、「挙手」のリアクションを送信できます。
具体的には、手のひらをカメラに向け、はっきりと挙げることでZoomがジェスチャーを認識します。
1秒程度で認識が成功すると、参加者名の横や自身のビデオ画面の隅に「挙手」のアイコンが表示され、一定時間がたつとホストや他の参加者に意思表示が伝わります。
この機能の利点は、ジェスチャーを止めて手を下ろすと、アイコンも自動的に消える点です。
これにより、従来のボタン操作で起こりがちだった「挙手」の取り消し忘れを防ぐことができます。
ウェビナーや大人数が参加する会議での質疑応答の場面で特に便利なリアクションです。
親指を立てる動作で「いいね」のリアクションを送る
相手の意見への同意を示したり、プレゼンテーションを称賛したりする際に、親指を立てる「サムズアップ」のジェスチャーを行うことで、「いいね」のリアクションを送ることができます。
カメラに向かってはっきりと親指を立てるポーズをとると、Zoomがそれを認識し、画面上に「いいね」のアイコンがアニメーションで表示されます。
このリアクションは、会話の流れを遮ることなく、手軽にポジティブなフィードバックを伝えられるため、コミュニケーションの活性化に役立ちます。
表示されたアイコンは数秒経つと自動的に消えるため、気軽に使用できます。
会議の雰囲気を和やかにしたり、発言者への共感を示したりする場面で効果的なリアクションです。
ハンドジェスチャーがうまく認識されないときの確認事項
ハンドジェスチャー認識機能は非常に便利ですが、時々ジェスチャーがうまく認識されないことがあります。
その場合、いくつかの簡単な項目を確認することで問題が解決する可能性があります。
多くの場合、原因はZoomアプリのバージョンが古いこと、機能の設定がオフになっていること、またはカメラの映り方に問題があることなどが考えられます。
これらの技術的な設定や物理的な環境を見直すことで、認識の精度が改善されることが期待できます。
ここでは、機能が正常に動作しないときに確認すべき具体的なポイントを解説します。
Zoomのアプリが最新バージョンか確認する
ハンドジェスチャー認識は比較的新しく追加された機能のため、利用するには一定のバージョン以上のZoomデスクトップアプリが必要です。
もしジェスチャーが全く認識されない場合、使用しているアプリのバージョンが古い可能性があります。
バージョンを確認し、必要であればアップデートを行ってください。
確認方法は、Zoomデスクトップアプリを起動し、右上のプロフィールアイコンをクリックします。
表示されたメニューの中から「更新を確認」または「アップデートを確認」を選択すると、現在のバージョンと利用可能な新しいバージョンがあるかどうかが表示されます。
最新版へのアップデートを行うことで、機能が利用可能になるだけでなく、セキュリティや他の機能の安定性も向上するため、定期的な確認と設定の更新が推奨されます。
設定画面で機能が有効になっているか見直す
ジェスチャーが認識されない基本的な原因として、機能自体が有効になっていないケースが考えられます。
まずは設定画面を確認し、「ハンドジェスチャー認識を有効にする」の項目にチェックが入っているかを見直しましょう。
この設定は、Zoomデスクトップアプリの「設定」メニュー内、「一般」タブにあります。
また、ミーティング中に設定を変更する場合は、画面下部の「リアクション」パネル内にチェックボックスが存在します。
意図せず設定がオフになっていたり、組織のアカウント設定でデフォルトで無効化されていたりする可能性も考えられます。
アプリが最新バージョンであるにもかかわらず機能しない場合は、まずこの設定が正しくオンになっているかを確認することが解決への第一歩です。
カメラに手がはっきりと映るように調整する
ハンドジェスチャー認識の精度は、AIがカメラの映像から手の形をどれだけ正確に識別できるかに依存します。
そのため、手がカメラに明確に映っていないと、ジェスチャーが認識されにくくなります。
手が画面の端で切れていたり、背景の色と手の色が似ていて見分けにくかったり、部屋が暗すぎて輪郭がぼやけていたりすると、認識率が低下します。
対策として、カメラとの距離を調整し、手がフレーム内に完全収まるようにしてください。
また、顔や体から少し離してジェスチャーをすると、より認識されやすくなります。
背景はなるべくシンプルなものを選び、十分な明るさを確保することも重要です。
こうした物理的な環境設定の見直しで、認識精度が大きく改善される場合があります。
まとめ
Zoomのハンドジェスチャー認識機能は、オンライン会議でのコミュニケーションを革新する、非常に便利な機能です。この機能を活用すれば、カメラの前で「挙手」や「いいね」といったジェスチャーをするだけで、意思表示が瞬時に行えます。
これにより、会議の流れを中断することなく、円滑なコミュニケーションを促進することが可能になります。実際に使ってみましたがとってもユニークで面白い機能で、オンライン会議がより活発になることを実感しました。
この機能を使うためには、Zoomアプリを常に最新の状態に保ち、設定画面で機能を有効にしておくことが不可欠です。もしジェスチャーがうまく認識されない場合は、まず設定が正しく行われているかを確認してください。
それでも改善しない場合は、手がはっきりとカメラに映るよう、カメラの位置や照明の調整を試すことをおすすめします。
皆さんもオンライン会議やオンライン飲み会などで使ってみてはいかがでしょうか。この機能を積極的に活用することで、オンライン会議でも対面に近い感覚でリアクションを交わせるようになり、会議の生産性や参加者の一体感が向上するでしょう。