CopilotとChatGPTの違いは?用途別・目的別の使い分けも紹介

「CopilotやChatGPTなどのAIアシスタントツールを自社でも導入したいけど、違いがわからない」「それぞれの特長や強みを知りたい」という担当者は多いです。本記事では、CopilotとChatGPTの違いを多角的に比較し、解説します。自社にあったAIツールを選ぶ際の参考にしてください。

目次

Copilotとは|Microsoft社のAIアシスタント機能

Copilot(コパイロット)とは、Microsoft社が開発・提供するAIアシスタント機能です。主にMicrosoft 365やOffice製品(Word、Teamsなど)と一体となって機能し、文書作成やデータ分析などの業務をサポートします。

Bing検索やMicrosoft Graphと連携しているため、外部の最新情報を取得したり、社内データを一元化したりすることが可能です。Microsoft製品内でシームレスに利用できるため、多くのビジネスパーソンの生産性向上に寄与します。

Microsoft 365サービスのプランについては以下で詳しく解説しています。

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ChatGPTとは|OpenAI社の対話型AIサービス

ChatGPTは、アメリカのOpenAI社が開発・提供するAIサービスで、人間と自然な対話ができるテキスト生成AIです。基盤となっているのは、大規模言語モデル「GPT(Generative Pre-trained Transformer)」で、事前学習した大量のデータを有しています。文章の生成だけでなく、要約や翻訳、プログラミングのサポートなど、さまざまな用途に活用可能です。

2022年11月のリリース以降、ChatGPTは業務の効率化やカスタマーサポート、教育、研究支援など、幅広い分野で注目を集めています。2024年5月にリリースされた「ChatGPT-4o」では、テキストだけでなく音声や画像の一括処理にも対応しており、高度なコミュニケーションや創造的な作業が可能になりました。個人利用からビジネス利用まで幅広く活用されており、汎用性が高いのが特長です。
参照元: GPT-4oが登場|OpenAI

CopilotとChatGPTの違いを一覧で比較

比較項目 Copilot ChatGPT
機能 Microsoft製品連携・業務効率化・マルチモーダル対応 創造的文章作成・幅広い知識提供・API連携
モデル GPT-4o対応、Claude利用可能 GPT-4o、GPT-4 Turbo、GPT-3.5利用可能
料金 無料プランあり
有料は年額59,400円(税込)~
無料プランあり
有料は月額20ドル~
連携 Microsoft製品と直接連携 API経由で外部連携
利用制限 無料は1日100回まで、有料で緩和 無料は1日約100回まで、有料で緩和
セキュリティ 企業向けに強固な保護あり 個人利用向け、機密情報は注意が必要
拡張性 ChatGPTプラグインと共通化進行中 柔軟なプラグイン・カスタマイズが可能

参照元:あなたの仕事のAIアシスタント|Microsoft 365 Copilot
参照元:エンタープライズ向け ChatGPT|OpenAI


機能の違い

ChatGPTは、創造的な文章を作成したり、幅広い知識を提供したりすることに優れています。また、APIを通してほかのサービスと連携したり、提案型の使い方ができたりするなど、汎用性の高いツールです。

一方で、 Copilot Microsoft 365やWindowsと連携し、業務の効率化を目的とした実務向けの機能を持っています。Copilotは、各サービス内で直接操作ができるほか、タスクの自動化も可能です。さらに、画像や音声など複数の種類のデータ(マルチモーダルデータ)にも対応しています。Copilotは検索結果に出典元のリンクを表示できるため、情報の正確さが求められるビジネスの現場でも安心して使うことができます。


利用可能なAIモデルの違い

ChatGPTは、GPT-4oやGPT-4 Turbo、GPT-3.5など、複数のモデルを利用でき、更新も早い点が特長です。そのため、利用目的にあわせて最適なモデルを選ぶことができ、最新のモデルも試すことができます。

ChatGPTほどの自由度はありませんが、Copilotも2024年後半以降、GPT-4oに対応しています。また、コード補完などが行える「GitHub Copilot」ではOpenAI系のモデルだけでなく、Anthropic(アメリカのAI企業)のAIモデル「Claude」なども利用可能です。開発者が用途に応じて使用するのに役立ちます。
参照元: GitHub Copilot | Microsoft Azure
参照元: Copilot でサポートされている AI モデル - GitHub Docs


料金体系の違い

ChatGPTとCopilotは、それぞれ無料プランが用意されており、気軽に試せる点が共通しています

ChatGPTには、月額20ドルのPlusプランや30ドルのTeamプラン、200ドルのProプランなどがあります。これらの有料プランでは、高性能なAIモデルの利用やプラグイン(機能拡張)、APIとの連携などが可能です。

Copilotには年額3,200円のProプラン(個人利用向け)があり、さらに一般法人向けプランとしてはビズらくで「Microsoft Copilot for Microsoft 365」(年額59,400円)が提供されています。Microsoft 365との連携が可能で、画像生成ブーストの増加など、生産性向上に貢献する機能がそれぞれ拡張されます。


連携機能の違い

ChatGPTは独立したサービスです。そのため、Microsoft製品で利用したい場合には、APIや外部ツールを利用してMicrosoft製品と連携するなどの方法をとる必要があります。

一方で、Copilotは、Word、Outlook、Teamsなどの主要なMicrosoftアプリに統合されている、Microsoft社の製品です。普段の業務フローに自然に組み込んで活用しやすいと言えます。

すでにMicrosoft製品の環境を利用している企業にとっては、Copilotの方がスムーズな導入・活用が期待できます


利用制限の違い

ChatGPTは、無料プランでは利用できるAIモデルが限られており、使用できる回数も時間単位で制限されます。有料プランに切り替えることで、利用可能なAIモデルと使用回数を増やすことが可能です。

無料版Copilotの場合は、ピーク時に使用する場合、AIモデルへのアクセスが制限されます。 Copilot ProやMicrosoft Copilot for Microsoft 365などの有料プランでは、これらの制限が緩和されます。業務で安定して活用したい場合は有料プランにするなど、利用頻度を考慮して最適なプランを選ぶことが大切です。


セキュリティの違い

ChatGPTは主に個人利用を想定したサービスです。そのため、入力した内容がAIの学習に使われる可能性があり、機密性の高い情報の取り扱いには注意が必要です。データ削除をリクエストするなど、設定を適切に行いましょう。

Copilotでは、Microsoftアカウント連携により企業のデータ保護が強化されます。特に法人向けのMicrosoft 365 Copilot では高度なセキュリティ対策が施されており、業務で使う際の信頼性が高いです。


プラグイン・拡張機能の違い

ChatGPTはGPTs(チャットボット作成機能)やプラグインを活用することで、外部サービスとの連携や機能拡張を柔軟に行えます。Copilotでも、APIやプラグインを通じて機能を拡張できます。例えば、Microsoft 365 Copilotコネクタを利用してデータをMicrosoft Graphに取り込むことが可能です。CopilotはMicrosoft製品と深く統合されており、特定のタスク処理に特化しています。

ChatGPTが外部プラグインの活用を主としているのに対し、CopilotはMicrosoft環境内での拡張が主です。

CopilotとChatGPTの共通点

CopilotとChatGPTは、会話(チャット)しながら操作でき、UI(ユーザーインターフェース)がわかりやすく、初心者でも直感的に扱えます。テキストだけでなく画像や音声も認識でき、さまざまな入力に柔軟に対応し、適切に応答できる点が共通しています。

このように、高い操作性とマルチモーダル機能を備えているため、両者の基本的な特長は非常によく似ています。そのため、使いやすさだけでどちらを選ぶかを決めるのは難しいです。利用する目的やシーンにあわせて選ぶことが大切です。

用途別・目的別!CopilotとChatGPTのどちらを使うべき?

Copilotがおすすめなシーン

Microsoft 365と連携するCopilotは、資料作成やメール返信、会議の要約といった定型的な業務を自動化・効率化したい場合に役立ちます。例えば、PowerPointやWordでドラフト(下書き)を短時間で作成したい場合や、Teams会議で議事録を作成したい場合におすすめです。

また、開発現場でもCopilot は活躍します。コードの自動補完や修正、複数ファイルにまたがるコード解析などを行いたい場合は、GitHub Copilotを使用するとよいでしょう。


ChatGPTがおすすめなシーン

ChatGPTは、リサーチや情報収集、文章の添削・校正など、テキスト作業を効率化したいときに役立ちます。アイデア出しや企画立案、広告コピー作成などのクリエイティブ作業で壁打ち相手がほしいときにもその役割をこなします。

また、プログラミング学習や簡単なコードの作成などをエンジニア以外が行う際にもChatGPTは適切なサポート役となってくれます。翻訳、レシピの提案、旅行プランの作成など、日常生活や副業にも幅広く活用できます。加えて、小説やSNS投稿など、さまざまなコンテンツを素早く作りたい場合にも有用です。

CopilotとChatGPTの違いを理解して自社に合ったAIツールを選ぼう

CopilotはMicrosoft製品と連携して業務の効率化を実現し、企業向けには高いセキュリティも提供します。一方で、ChatGPTは創造的な文章作成やAPI連携などで幅広い用途に対応できます。自社の既存ツールとの相性や用途にあわせて、両者を使い分けることが大切です。

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