Excelをクラウド化することで、ローカル環境で生じていた問題を解消できます。本記事では、Excelをクラウド化するメリットと、ローカル版のデメリット、Microsoft 365のデータ共有サービス「OneDrive」と「SharePoint」の違いについて解説します。
Excel(エクセル)をクラウド化するメリット
「クラウド」とは、インターネット経由でサーバーやソフトウェアにアクセスしてサービスを利用できる仕組みです。 Excelをクラウド化することによって、次のようなメリットが期待できます。
どこからでもアクセスできる
クラウド化されたExcelファイルは、インターネットに接続したパソコンやスマートデバイスを使って、どこにいてもアクセスできます。出張先やリモートワーク中でも、必要なデータに簡単にアクセス可能となるため、社員が場所や時間を選ばず、効率よく業務に集中できるメリットがあります。
端末の残り容量を気にする必要がなくなる
クラウド化されたExcelファイルは、クラウドサーバー上に保存されます。パソコンやタブレットのストレージ容量を圧迫しないため、ストレージ対策で外付けハードディスクやUSBメモリーを用意する手間がかかりません。
また、大量のデータを扱う際も、端末のストレージ容量による制限を受けずに、サクサクと作業を進められます。ファイルサイズが大きくてダウンロードに時間がかかる・動作が遅くなるといった悩みを解消できます。
高度なセキュリティが期待できる
クラウドサービスは24時間365日、システムの異常や不正アクセスを監視しています。いつ、誰がアクセスしたのかをしっかり監視・記録するなど、高度なセキュリティがポイントです。そのため、外部からの不正アクセスや情報漏えいのリスクを低減できるなど、セキュリティを強化できます。
ローカル版Excelでよくある業務のイライラ
ローカル版のExcelを使っていて直面するイライラは、Excelをクラウド化することで解決できます。以下では、代表的な3つのイライラと、その解決策をご紹介します。
ファイルの共有に手間がかかる
ローカル版のExcelを共有するには、ファイルを保存したUSBメモリーなどを手渡すか、ファイルサーバーの共有フォルダにアップロードする、メールなどで送信する必要があります。複数の社員に共有する場合、いくつものUSBメモリーにデータを移して渡すため、時間・手間に加えて、金銭的なコストも発生します。
また、日々データが更新される台帳や顧客リストなど、更新するたびに共有しておきたいファイルの受け渡しは大変です。データ容量が大きいファイルや複数のファイルを、USBメモリーの手渡し・メール送信で対応するのは非効率的です。
Excelをクラウド化すれば、共有されたファイルに自分のタイミングでアクセスできて、作業効率がアップします。
同時編集が制限される
Excelのファイルを開いたときに、「共有フォルダ編集のためロックされています」と表示されたことはありませんか?
ローカル版のExcelでは基本、ひとつのファイルにつき一度に1人のユーザーしか編集できません。複数のユーザーで同時編集できるようにするためには、共有ブック機能を使用する必要があります。しかし、この共有ブック機能には制限が多く、セルの結合・シートの削除・グラフ編集などができなくなります。また、データ修正などの更新内容は、上書き保存するまで反映されない点もデメリットです。
その点、クラウド版のExcelは同時編集の機能制限が少なく、更新内容も随時保存されるため、同時編集しやすい仕組みとなっています。
データの破損や紛失のリスクがある
ローカル版Excelのファイル管理においては、ファイルの破損や紛失に注意が必要です。例えば、共有ブック機能を使用する場合、ファイルを保存する際にバッティングが起こり、データが破損する可能性があります。
また、ローカル版のExcelでは、個人がファイルを管理することが多く、人為的なミスや不適切な上書き保存が発生するリスクもあります。データ集計に使う関数を間違えたり、誤ってデータを削除したりするなど、ヒューマンエラーが発生しやすい点がデメリットです。
クラウド化して複数人が使用すれば、こうしたヒューマンエラーに気づきやすくなり、ミスの発生を抑制できます。
Excelファイルをクラウド化する方法:Microsoft 365を導入しよう
Microsoft 365なら、Excelアプリを最新の状態で利用できます。最新のウイルスにも対応したセキュリティ対策がされているため、ハッキングや情報漏えいのリスクも低く、安心して利用できるのがポイントです。さらに、共有ファイルを同時編集する場合の機能に制限がないため、作業効率の向上も期待できます。
Microsoft 365を利用すると、2つの方法でExcelをクラウドで共有できます。
Excelをクラウドで共有する方法
それぞれの使用方法とメリットを解説します。
なお、Microsoft 365についてはこちらのページで詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
Office製品 まるわかり解説 買い切り型クラウド型どうちがう?
<この資料でこのようなことがわかります>
・Office(買い切り型)とMicrosoft 365(クラウド型)の違いとは?
・Microsoft 365(クラウド型)を職場で使うメリット
・どのプランを選べば良いの?おすすめプラン診断!
Microsoft 365 / 選び方紹介 / クラウド型とは?
詳しくはこちらOneDriveを利用する
OneDriveは、Microsoft社が提供するクラウドストレージサービスで、Microsoft 365に含まれています。Excel・Word・写真などのファイルやフォルダを簡単に共有できます。
Excelファイルを共有する場合は、OneDriveにデータをアップロードして、共有リンクを作成するだけです。作成したリンクをブックマークに保存しておけば、いつでも・どこからでも簡単にアクセスできます。
OneDriveにアクセスできるのは、Windowsのパソコンだけではありません。Mac・スマートフォン・タブレットからアクセスできるほか、専用アプリをインストールすればiPhoneやiPadからでも利用できます。USBメモリーを用意するなどの手間がなくなり、作業効率がアップします。
また、 OneDriveを経由してアクセスすれば同時編集も可能で、バージョン履歴を保存することもできるのでデータ破損リスクが軽減するだけでなく、破損した場合もデータを復元することもできます。
SharePointを利用する
SharePointもMicrosoft 365のサービスに含まれる機能で、OneDriveと同じように使用できます。
SharePointは特に、複数人で共同作業することが多い場合に適しています。 OneDriveのフォルダは個人で管理し、SharePointは複数人で管理するとイメージするとわかりやすいかもしれません。
例えば、「プロジェクトの資料をチームメンバーで管理・編集したい」「部署全体で使用する台帳や名簿を共有して各自入力したい」といった場合は、SharePointをおすすめします。一方で、「個人で使用するデータや見積書などの書類を、部署内の誰でもアクセスして確認できるようにしたい」といったケースなら、OneDriveがおすすめです。
まとめ:Microsoft 365でExcel業務を効率化しよう
Excelのクラウド化には、ストレージ対策・セキュリティ強化・作業効率アップなどのメリットがあります。簡単にアクセスできるので、テレワークにも対応可能です。会議資料などの共有や共同編集、スムーズな情報共有におすすめです。安全かつ効率的な Excel共有を実現したい方は、ぜひOfficeのクラウド化Microsoft 365の導入を検討してみてください。
Microsoft 365
Word、Excel、PowerPointなどがまとまったオールインワンサービス!
常に最新バージョンで使えるので、Officeの入れ替え作業はありません。
買い切り型からクラウド型へ移行しましょう。